Nowhere...?跡地 | ナノ






わかめ日和


そして放課後

有梨はまたわかめ頭こと切原をからかいにいくようだ


「それじゃあわたしは帰るね」

「えー一緒にいこうよ」


ラケットを構える有梨はもう行く気満々だ

今日はマイラケットを持参している


「面倒くさいもん」

「いいじゃん行こうよ」


なんてテニスコート付近で話していると


「誰かと思えば有梨じゃなか?」

「四条さんじゃありませんか」


振り向くとそこには


「あ、屋上の人」

「柳生さんじゃないですか」

「どうもこんにちは」

「屋上の人とはまた妙な覚え方しちょるのう」

「だって事実だし」


名前ぐらい覚えておきなさいよと識が小声で有梨にいった


「奇遇ですね。我がテニス部に何か用ですか?」

「わたしじゃなくて有梨が……」

「わかめをからかいにきましたー」

「わかめ、ですか?」

「切原くんのことです」

「おーなんじゃ赤也と知り合いなんか?」


そう言う仁王に識は昨日の出来事を話した

すると仁王は腹を抱えて笑いだし、柳生も小さく笑いをもらした


「そんなことがあったんですね」

「地に跪くわかめは爆笑でしたよ」

「本当いい性格してるよね……」

「識だけには言われたくないわー」


立ち話をしているとさらに


「げ、鳥の巣頭」


▼わかめが現れた


「よーわかめ頭今日もわかめわかめしてるなー」

「わかめわかめってなんだよ! つーかなんでいるんだよ!」

「別にいいじゃないか」

「よくねーよ!」


と出会い頭、(切原の一方的な)喧嘩が始まった


「マネージャーでもないくせにこっちくんな!」

「えー」

「コラコラ、人をからかわない」

「だってわかめの反応が面白いんだもん」

「わかめじゃねえって!」

「ほらね?」


もはや一種の漫才と化している


「すみません、うちの連れが」

「ええよええよ。こっちも楽しいじゃき」

「お二人は仲がいいですね」

「まあ腐れ縁ってやつですから」

「腐れ縁ってひどーい」

「まあいいじゃない」


切原が一方的に闘志を燃やすのに対し有梨は楽しそうだ


「よーっす」


切原に続いて現れたのは赤い髪が特徴の生徒と黒人の生徒


「ん? 誰だお前ら?」

「わかめの同級生でーす」

「だからわかめじゃねえっつてんだろ!」


どこまでもわかめにこだわる有梨である


「あ、もしかして昨日幸村たちが言ってた奴?」

「そうですたい」

「俺は天才ボレープレイヤーの丸井ブン太だぜぃ」

「ジャッカル桑原だ。よろしくな」

「二年の七森有梨どす」

「なんで京都弁なのよ……。同じく二年の四条識と言います」

「有梨って言ったか? お前あの赤也を倒したんだってな」

「俺ってちょっと有名人?」

「違うッス! あれはちょっと油断していただけで倒したとは!」

「ようは負けたなんだな」


ジャッカルに言われぐうの音もでない赤也


「本題に戻るけど今日はまたこいつをからかいにきたわけでーす」

「それじゃあわたしはもう帰るね」

「仕方ねえなー。じゃあ俺も帰るわ」

「何しにきたんだよてめえは!」

「お前をからかいに来たに決まってるだろうが」


本当性格悪いよねと識はまた呟いた


「それじゃ練習頑張ってくださいねー。練習終わったあとで来ます」

「もう来んな! バーカ!」

「失礼しました」


最後の最後まで(切原が一方的に)仲が悪い二人でした







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