耳元で聞こえる


(すごくss)



体が熱い。脈が早い。胸が苦しい。勝呂に、会いたい。

すでに時間は遅くて会いになんかいけない。
でも声が聞きたい
そう思ったら鼻がつんと痛くなった
熱を紛らわすように、いつも勝呂がするみたいに指を口に含んだ。
「っふ、…ぅ」

しかし虚しさがますばかりで。

どうしても声が聞きたい
優しく名前を呼んでほしい
我慢しきれなくなり、携帯を手にとって勝呂に電話をかけた
視界はかすかに涙で滲んでしまっている
3回のコールの後、勝呂が電話にでた
「どないした、こんな時間に」
「すぐろ、俺、どうしよ…」
なんかあったんかと優しく聞いてくる勝呂をとても愛しいと感じた。
「体があちぃんだ」
熱くて熱くて、どうにかなっちゃいそうなんだ。
舌っ足らずな、甘えた口調でそう伝えると、息を呑むような音が聞こえた。
「俺にどうしてほしいねん」
「1人でする…より、2人でするほうが、寂しくねえだろ?」

羞恥心なんかよりも、この熱をどうにかしたいというおもいが勝っていた。
自分がどんなに恥ずかしい発言をしたのかも気づかないほどに。







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