3
ガチャリ。
鍵の開く音がした。
やってきたのは。
否、帰ってきたのは。
「なんでここに奥村がおんねん?」
しかも俺のベッドで。
びっくりしたわ、この阿呆。
いやそれより、どうやって入ったんや。
ひとまず寝息を立てる奥村を揺すって起こした。
「うおあっ、す、すすすぐろ!」
「なんでここにいるんだよ」なんて寝ぼけたセリフは俺のもんや。
そしてどうやって入ったかを聞き出して目眩がした。
志摩に会ったら即正座で説教や。覚悟しとけ。
これでもかと眉間に皺を寄せながら、まだ少し眠そうな奥村の横へごそごそと潜り込んだ。
「は、ちょ…勝呂?」
「勝手に人の部屋に入った罰や。」
奥村の顔を思い切り腕の中に引き寄せる。
「……しぬしぬ!」
「窒息してまえ」
きっと、こんなに全身が熱いのは、気温の高い今日みたいな日に2人で布団に入ってるせい。
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