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ガチャガチャと部屋の鍵を開ける音がした。びくっ!とふたりとも飛び起き、正座の体勢でドアを凝視する。
ただいまーと雪男が入ってきて、正座をしてこちらに向かっている彼らに驚愕の視線を投げた。

「どうしたのふたりとも?」

「ぇああいや、なんでもないです」
「きょ、今日は帰って来ないんじゃなかったのかよ!?」

ああ、思ったよりかなり早く終わってね、とにっこり笑う雪男に、きっと睨んでやりたい衝動にかられる。
しかしここは怪しまれないことが最優先だ。

「勝呂、そろそろ時間やばいんじゃねえ?」

動揺を隠しながらそう告げると、ほっとしたようにそうやな、と勝呂が返事をし、いそいそと部屋を後にした。






「あっぶねえー!」

「なんであないにタイミング悪く現れるんや…」

「あーあ、また今度だな」

「今度ていつやねん」

「……さーなあ?」


くすくす笑いながら不満を言って、別れぎわにキスをした。
そして、また約束を交わす。


(また、ふたりで過ごす時間を必ずつくること、な。)














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