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2
番外編




「大丈夫・・・タキ」

抑揚のない聞き覚えのある声がすぐ耳元で聞こえてきて、ハ、と目を見開く。
倒れそうだった身体はしっかりと支えられていて、首だけを動かして探せば思ったよりも近くにあったグリーン同様見慣れたその顔に少しばかり心臓がはねた。


「レ、レッド・・・?」


がっしりと肩をつかんで後ろから支えるレッドに少しだけどもりながら感謝の言葉を口にする。
ていうか、まて。今コイツわざと俺のこと引っ張っただろおい。


「転ばす気かお前は」


「だってグリーンに襲われてたから」


よく言うよ。
げんなりとしながら息を吐き出して、レッドの腕から抜け出して自分の力で立つ。
そこで、落としてしまったビニール袋にタマゴが入っていることを思い出してサア、と顔を青くさせた。


「やべ、タマゴ・・・!」

何やってんだ、と呆れたように息を吐き出しながらもビニール袋を拾ってくれるグリーンにじんわりと心が温まる。
ぶっきらぼうな優しさに緩む笑顔を浮かべながらありがとう、といえばうるせえとそっぽを向かれてしまった。何を今更照れてるんだか。

「・・・生姜湯」

「あ・・・あ。」

「・・・。」

上から順にレッド、俺、そしてグリーンというようにそれぞれ言いたいことを言う。
さて、どうしたものか。なんだか悪化してきてるようにしか思えない体調に顔を顰めた。

「・・・しょうがねえ。タキ、お前は家で待機。ピジョット貸してやるから先帰ってろ。
レッドと俺で生姜湯かってくから。それでいだろ」


少しの沈黙後、もうしょうがねえと振り切ったように言うグリーンにいいのか?と尋ねる。
その問いに迷うことなくいいんだと言い切るグリーンにほう、と少しだけ感心の声を漏らした。

「・・・んじゃ、お願いします」


ペコリと下げた頭をポンポンと撫でられる。
きっとレッドだろうな、とか思いながら少しだけ目を細めた。


END



→RED,GREEN

「よし、生姜湯オーケー」

「湯たんぽとカイロも大丈夫」

「帰るか!レッド、リザードン・・・」

「わかってる」


「・・・じゃ、グリーンばいばい」

「おー・・・って、は!?ちょ、乗せてってくんねえの!?は、おい、レッ、」

「・・・。」

「・・・まじかよ」






「やっべ、めちゃくちゃ熱上がってるし」

カスカスの掠れた声を一人だけの空間で発し、続いて降りかかる傷ついた喉の痛みにしゃべるんじゃなかったと後悔をする。
がさごそと布団へもぐりこんで、そういえばと思い出す。


(あいつら・・・クリスマスの夜に一人とか、)

これでからかえるじゃないかとにやり口角を上げ、・・・いや、今回は彼らの優しさに見逃してやろうと重たい瞼を閉じた。





結局15分オーバー。・・・無念・・・!
どこか中途半端なのはしょうがない。
そしてこれはBLには入らないと断言するよ!

少しだけ遅くなりましたが・・・ハッピークリスマス!
サンタさんネタ結局出せなかったよ!


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