彼女の見ていた世界 | ナノ

ん?どうしたきり丸、乱太郎、しんべヱ、そんなところでボーっとして。ユリコについて話して欲し……なんだ違うのか、だったらなんだっていうんだよ。はっ?今さっきくノ一教室の先輩に助けられた?だから何か裏があるんじゃないかって考えていたのか。……お前らくノ一教室に何かしたのか?……いや待てよ、その生徒はどんな特徴だったんだ?なになに、僕と同い年ぐらいで、身長も僕ぐらい。そして、髪はあげずに下の方で山吹色のリボンで結っていた……。わかった、そいつはなまえだ。立花なまえ。安心しろ、アイツは下級生を罠にかけるような奴じゃない。むしろそういう事をする方が珍しい。……まあ、授業は別だが。それも同学年より上に、な…。だから安心しろ、お前らが心配しているような事はおこらない。この田村三木ヱ門が補償してやる。……なんだ、まだなにかあるのか?そうだよ、なまえはあの作法委員会委員長の立花仙蔵先輩の妹だ。というか、お前達噂ぐらいなら聞いた事あるだろ、兄妹揃って成績優秀で落ち着きがあり眉目秀麗だって。まあ、私には負けると思うが…。
ああそうだお前達、もしなまえと話をする事があっても立花先輩に関する話題はするなよ。なまえは先輩のことを良く思ってないからな。怒ったら……そうだな、キレた立花先輩の二倍は怖いだろうな。まあ、お前達みたいな下級生にはキレる事はないと思うが…。ああ、普段は温和でいつもニコニコと笑っているような奴だからな。そんなに疑わしいなら今度勉強でも見て貰えばいい。喜んで教えてやるはずだ。
え、なんでなまえについて知ってるのかって?…ただ、私とあいつは友人だからそこまで知っているのは普通なだけで……本当は好いているんじゃないかって…こら、きり丸!!先輩に対して失礼だぞ!!




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