▽月○日 曇り
今日は珍しく実習の授業中に腕を切ってしまい、保健委員会の諸君にお世話になった。
彼らは大袈裟に包帯を巻いてくれたが遠慮の声をあげずにただただみとれてしまったのは、下級生の諸君の腕前があまりにも上がっていたから。
いやはや、下級生達の成長程うれしいものはない。
そうそう、その時に聞いた話。
保健室の薬は新野先生が管理していらっしゃるもの以外の在庫はほとんどないらしく、"しっかりと忠告を聞く"生徒には注意を促しているとか。
その日、不運な同級生が天野亜美さんごと落とし穴に落ち、保健室に駆け込んだらしいが不運なことに部屋に入った途端に薬棚をひっくり返してしまったらしい。幸福にも中には貴重な薬は入っていなかった。
しかし、なぜだかあの新野先生の怒鳴り声が聞こえてたが、
それは、私の与り知らぬこと……
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