「だからさぁ、この間委員会あったじゃん?その時に佐藤ちゃんもいてさぁ、あんまりにもプルプルしてて可愛かったからお友達になったの。そしたら偶然にもあの五人のターゲットで計画の重要人物じゃん?ビックリ&ラッキーみたいな?でも、佐藤ちゃん本当に可愛くて、利用するだけじゃ可哀相というか私が物足りなくなっちゃって。んで、じゃああのコミュニケーション能力をどうにかしちゃおう!!ってなったわけ」
「……うん、とにかく事情はわかった。わかったけど一発殴っていい?」
簡潔に要点だけをまとめて伝えたのだけど、なぜたか額に青筋を浮かべて口元を引き攣らせる結衣さん。(いや、なんで?)
「………はぁー、あんただけは絶対に敵に回したくないわぁー」
「えーなんでー?」
時計を見れば、佐藤ちゃん達の鬼ごっこから20分経過していた。あと5分で午後の授業が始まる。次は科学で教室移動だ。
「次、科学だよ」
「やっば、次ヤマケンの授業じゃん」
「遅刻なんかしたら何やらされるやら」
慌てて準備を始めた結衣を待ちつつ、メモを一枚取り出して手の中でクルクルと玩ぶ。
「ゴメン、行こうか」
「うん、で、さっきの続きなんだけど」
「うん?」
「結衣にはここに載ってる女の子達と仲良くなってきてほしーなーって」
「はぁ?……いいけど、いったい誰よこの人達」
「現在、久々知兵助くんと付き合ってて、尚且つ久々知兵助くんのお気に入りの部類の子達。あ、大丈夫この子達は皆共通してある程度話のわかる子達だから」
「アンタこれ、どこで……?」
「ふっふー、秘密!」
ちょうど実験室にも付き、結衣はメモをポケットにしまった。
「本当、敵に回したくないわ」
[ 4/17 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]