地獄での飲み屋といえば、衆合地獄に集中しています
ちなみに花街もここです
流石、エロスな罪人が堕ちる地獄、亡者どころか鬼達をも金欠地獄に落としていくんですね






「お香ちゃ〜ん…って、げ、出た」


「そいやっ!!!」


「ぐはっ!!!」




店に足を踏み入れた途端鬼灯様にキレのある右ストレーテを喰らわされたこの方は(一応)神獣である白澤様です
白澤様は吉兆の印とされていて、こう見えても知識の神様です
特に薬学に秀でていて、東洋医学の権威でもあるそうです。こうみえても






「あーあ、あの馬鹿のせいで興ざめだよ全く。そうそう、名前ちゃんこの後二人で抜けない?まあ行き先は僕のベットなんだけれど」


「そんなに性別変わりたいんですか?」









そうですね、この方はいろいろと残念な方です
神と呼ばれる方々の思考はイマイチわかりません
これで中国妖怪の長とまで言われているのですから世も末ですね





「おい、そこの淫獣…人の部下に何してるんですか」


「…お、っまえなあ!店の中で金棒はやめろ!!」


「ああ、すみません。つい条件反射で」



ああ、そういえば鬼灯様と白澤様の関係についてお話しておきましょう
実はここからが重要だったりします

さて、まずはお二人の顔を並べてみてください。想像できました?
パースを分けて見てください…似てるでしょう?
はい、想像したら口を閉じてください。くれぐれも声に出さないように
鬼灯様曰く、

『最っ高に屈辱的です』




だそうな、


まあ確かに自分の嫌いな人物と似ているだなんて言われたら相手を半殺しにしたくはなりますけどその度に壊された修理費を請求されるのは全くもって迷惑な話ですよね

そんな事言っているうちにまた始まったようです
…、明日届く請求書が楽しみですよ、全く




「白澤様またそんなに飲んで…明日どうなっても知りませんよ」


「まだまだいけるもーん酔ってないもーん」


「いい歳した爺が『もーん』って、アンタ…」



「桃太郎さんも大変ですね」


「名前さん…お互い(上司が)あれですからね」



最近じゃ似たような上司を持つ者同士の桃太郎さんとの交流も増えました
やっぱり通ずる者同士、話が弾みます












「ほらほら、もうお開きにしますよ。明日も仕事があるんですから」










今日はもうお開きだそうです
まあ、文章だとわかりにくいですがもう時間帯が時間帯ですからね
明日のお仕事に支障をきたさない為にも程々にすることも大切ですね
まさに『酒は飲んでも飲まれるな』です







「名前さん」







あれ、何かやらかした記憶はないんですけど?









「いくら貴女とは言え女性の一人歩きは危ないですよ、送っていきます」


「………、」


























毎日いろんな事が起きて普通のお仕事よりは大変ですが、上司も優しく楽しい職場です。ぜひ、あなたも楽しい獄卒ライフを送ってみませんか?…、っと、こんなもんかなー」


「獄卒募集のアピール文、自由に書いていいとは言いましたけど自由すぎます。そのまま提出するんでしたらそれなりの覚悟でお願いしますよ」


「え、だめですかこれ?」


「寧ろこれで通ると思った貴女の頭にびっくりですよ」



…やっぱり優しくないです




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