「あら、まあ!」


「……」



嫌々ながらも、なんの監視のためか一緒に付けられた侍女悪魔さん達にもみくちゃにされながら着せられた服はなんともまあヒラヒラふわふわとしたなんだか心許ない洋服で、何もないはずなのにこう…不安に駆られる



「やっぱり私の見立て通りだわ!とってもよく似合ってる」


「はあ……」


「でもそうねえ、ちょっとスカートの丈詰めましょうか」


「ええ、これ以上短くするんですか?」


「あと、もう少し胸があると良かったわねえ」


「…どうせ小さいですよ」



大体EUの皆さんがちょっとふくよかすぎるんですよ
だからきっと日本人が小さいんだきっと…お香さんは大きかったけど……



「さて、お仕事はもう終わったんでしょう?」


「まだまだ就業時間中ですが」


「あら、最終日ぐらいいいじゃない私とゆっくりお話しましょ」


「リリス!!ちょっと勝手がす…「アナタも一緒にお茶しましょ。たまには休憩も必要よ」


「ま、まあ、たまにはいいか」


「……」


早く日本地獄に帰りたい…



















「ねえ、好きな人とかはいないの?」


「…、唐突になんですか?せっかくの紅茶をぶちまけるところでした」


「おい、仮にも女性がそんな下品な事いうな」


「ベルゼブブさんも何気なしに失礼ですからね?」




なんとか話を逸らせないだろうか
…ベルゼブブさんならまだしもレディリリスは不可能に近いな



「今更私の話なんて…レディリリスでしたらもっと楽しい話をたくさん知ってるでしょうに」


「そうね、でもワタシ貴女の話が聴きたいの」


「…はあ」



だめだ
腹を括るしかない…

















「……ええ、いますよ。好きな人」




大人しく白状してしまうと二人は揃って目を丸くし、レディリリスに関しては即座に相手の事を聞いてきた
なんですかベルゼブブさん、その目は
全く紳士が聞いて呆れる





「これ、つまらない話ですよ?本当にいいんですか?」


「で、どんな方?」


「(聞いちゃいねえ)…だいぶ昔の事なんですけど……
第二補佐官に就任したばかりの頃に中国地獄の方に視察に何日間か滞在していたんですけどその時に私ぶっ倒れた事があるらしいんですよ」



「その頃からワーカーホリックだったのか」


「その前日はきっちりきっかり8時間睡眠でした


記憶には全然残ってないんです。不思議なくらいに
顔も覚えてないんですけどそこで大変お世話になった方がいて……











その方に一言お礼が言いたいんです」









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