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だって一週間お触り禁止令を出してきた時はきっと俺を殺す気だったに違いないのだ(色々な意味で)。彼女の1メートル以内に接近した瞬間全力で手に持っているものを凶器として投げつけてくるし。更には俺が避けた凶器がすべてゴリラに命中するのでそれがまた恐ろしいというかなんというか。 とりあえずこの状況をどうしてくれようとぼそぼそ考えていると様子を伺うように此方を振り向いた神楽とばっちり目が合った。なんで神楽なんだ、と。思った瞬間。 『ザマーミロ』 「…」 背後で総悟テメァアアアア!!とかいう土方の叫び声が聞こえる。食ったんだな弁当、と土方の不幸を脳内で笑う反面、口パクで、それも相変わらずの勝ち誇ったようなどす黒い笑顔でそう言い捨てる神楽に本気で殺意が湧いて今すぐにでも彼女をかっさらいたい衝動に駆られた。
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結局あれから彼女をかっさらうという計画は阿伏兎が全力で阻止してきたために失敗、一緒にお昼が食べられなかったので二人で帰ろうとすると今度は志村妙にこれも全力で阻止されて一人ぼっちで帰る羽目になった。そして今現在の時刻、23時55分。今日は彼女との接点があまりにも少ないので普段あまりしないメールを送ってみたが音沙汰無し。どうやら俺はこれでもかというくらい不満にまみれて6月1日を迎えるらしい。なんて不快なんだ。 「…明日誕生日なんだけど」 不快だ。実に不愉快だ。なんなんだ誕生日なのにこの最悪なスタートダッシュ。メールを送ったのは二時間も前だというのに返事がないということは『お誕生日おめでとう(ハート付き)神威大好き(ハート付き)』なメールも一切期待できないわけで。いや元々そんなにハートを多様するようなタイプじゃないけれども。
――リングディンドンリングディンディンドン、
「あり?」 唐突に今まで無音だった携帯が派手に音を吐き出しながらぺかぺかとピンク色に光る。その着信音と明滅する色に名前を見なくても相手が誰だか解ってしまって柄にもなくどきりと心臓が高鳴った。ベッドにほっぽりだしていたそれを慌ててむしり取る。 『お誕生日おめでとう。』 なんというか彼女らしいいつも通りのメールだった。写メが一枚添付されているだけのそれは酷く簡素でお世話にも可愛らしいだなんて言えなくて、それでも。 「う、わ、」 添付されていた写メに胸の真ん中あたりがきゅんとする。一際目立つ6と1の形をした蝋燭だとかチョコレートで書かれたHaqqy Birthdayだとかが目に飛び込んできて頬が緩んでしまってもうどうしようもないくらい嬉しくて仕方がなかった。
午前0時1分、メール受信
『ケーキ作っててだからメール返せなくてごめんね、あと今日あんまり話せなくごめん。みんなに相談してた。明日一緒に食べようね、おやすみ』 今なら幸せすぎて死ねるような気がする。
‐‐‐‐‐ 企画「61!」さまへ提出! おおお遅くなって申し訳ないです… 彼女にべたべたな神威さんが好きです(^p^) 何かある度に阿伏兎に相談して地味にお妙さん怖がってればいい。←
そんなわけで神威さんお誕生日おめでとううう!
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