「ぶはっ」
 なんとなく後ろを振り返るとC組の中田が死ぬほど泣いていた。その吐きそうになりながら泣く姿に思わず吹き出してしまってからとんとんとさっちゃんの肩を叩いてそれを教えてやる。
「ぶはっ」
 中田を見て同じく吹き出したさっちゃんと一緒に泣きながら笑った。あなたKYね、とか言いながらさっちゃんがぽろぽろ涙をこぼす。うん、もうKYでいいや。
「さようなら。叱られることも少なくなっていくけれど」
 頑張って歌ってみたけれども声が喉に詰まって歌えない。着込んだカーディガンの袖口でぐずぐず涙を拭いながらまた泣く。
「いざ行こう」
 曲が段々ボリュームを下げる。プロジェクターに映し出された最後の"ギンタマーズ‐卒業"という文字にみんなで笑った。誰だこれ作ったの。それから席を離れていた妙たちが自分の席へ戻るのを見届けて服部先生がマイクを握った。
「…それではこれで平成22年度、銀魂高校第34回卒業式を終わります」
 一同、礼。着席。
 各クラス退場します、という言葉でA組から順番に立ち上がって退場する。自分のクラスへと移動したA組担任がA組起立!と叫ぶとそれに合わせて生徒もおおーう!!とか叫びながらぱっと立ち上がった。在校生と保護者の拍手が体育館いっぱいに響く。
「よっしゃ、みんな元気にいこうぜ」
「ウエエイ!!とか言っちゃうアルか?言っちゃうアルか?」
「ふふ、言っちゃいましょう」
「最後だものね」
 にま、と神楽と妙とさっちゃんで笑う。ハム子おーけい?さがるんおーけい?みんな解ってる?言いながらC組が席を立つのを横目で見届けた。これで最後。先生が赤い目で私たちを見渡す。
「おっしてめーらァアア、3年Z組ーきりいいいつ!!」
「ウェエエエイ!!!!」
 思い切り叫びながら飛ぶ勢いで立ち上がる。無駄に一番大きく、無駄に一致団結した私たちを見て馬鹿だなぁおまえらほんと、と先生が笑った。



やがて今は遙か遠く




「銀八ィ、あんた泣いてましたよねィ?」
「そう言う総一郎くんも目があっけーぞー?」
「…ほっとけィ」
「大串くんも目はれてんぞー?」
「うっせえほっとけ!」
「はは。そんじゃま、みんな元気でいろよ、じゃないと先生…ぐすっ」
「また泣いてらァ」
「うるせェエエ!!最後のHRだ!!みんな元気でなァアア!!卒業おめでとううう!!!!」
「はい!!今までありがとうございましたァアアアア!!!!」



‐‐‐‐‐
今回も75%のノンフィクションでお送りしてみました(^p^)
うん、泣いた。
そんなわけでわたくしモノ、卒業致しました。

くだらないおまけみたいなやつ→


 






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