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「お前、損してるよな」 「損ですか。そうですね資料整理をだらだらと行っていたことやその所為で副長に出くわしたことが人生における損といいますか汚点ですね」 「…」 本気でツンドラかも知れなかった。 先程僅かに垣間見たはずのデレの部分が今では欠片もないわけで、そうするとキレイだなと言われて赤面していたいろは本格的に夢だったように思えてくる。あまりのギャップに土方の脳内からデレを発揮したいろのその表情がぶっ飛んでしまいそうだった。少し。というか、かなり勿体無い。いつも冷静沈着ないろのデレ顔はかなりのレアものというかなんというか。…思い出せ、思い出すんだ俺! 「あ、副長」 思い付いたように言ってまた別の資料を腕に抱え、同じ場所へ移動させる。背後で必死に脳内のいろを再構築している土方を知ってか知らずか振り返ってにこりと笑った。 「資料整理が終わったらわたしも非番なんです。お出掛けしませんか?」 その想定外の愛らしい笑顔に、思わず。いろをどうにかしてしまいたくなった。 「――喜んでェエエエ!!」
そんな僕らの平和な日々。
「副長怖いです。もしかして巷で流行りの変態さんですか」 「…巷で流行ってもいねえし変態でもねえぞ」
‐‐‐‐‐ のーぷらん万歳。 最初の方と段々雰囲気が違ってくるような気がするのは気のせいじゃありません。←
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