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「声はナギなのにナギじゃない自称ナギからの贈り物」 銀時がそう言うとはすは一瞬ぽかんとした表情を浮かべながら首を傾げたが、けれど何か思い付いたのか次の瞬間にははっと目を見開いてそれから僅かに笑った。横たえていた上半身を大儀そうに起こすと両手でそれを受け取ってなんの躊躇いもなくぱかりと荷物の蓋を外す。その中身を見て、思わず。銀時の目が点になった。 「充電器、ちゃんと入ってるね、」 至極難儀そうに言いなから箱の中に突っ込まれていた携帯電話の充電器をつまみ出す。いやいやはすちゃん今注目すべき点はそこではないんじゃないかなあ、うん銀さんそう思うよとか胸中でぶつぶつ呟きながら銀時の赤い双眸が箱の中身を見つめた。 自称ナギの言った通り充電器の他はすべて下着、何十枚もぎゅうぎゅうに詰め込まれたおかげで銀時がはすの下着を買う必要はなくなったわけだが、如何せんその下着共は派手。なわけで。てらてらとした生地は主に赤や黒やピンク色、黒のフリルやらレースやらがふんだんにあしらわれていてなんだか兎に角不謹慎だった。時々姿を見せる青色や緑色も同様に不謹慎。完全に趣味が偏っている下着共を前に目眩が(色んな意味で)しそうだったがどうやらそう思っているのは銀時だけらしい。はすは特に気にした風もなく中身をすべて布団の上へ並べて可愛いですねと一言。敬語の再発に気付いたが残念ながら銀時はそれどころではなかった。 「…えっと、お嬢さん。いつもこういう下着なの?」 「え、う、ん。こういうのしか貰えなかった、から」 でも、好きだよ。 拙い言葉遣いは相変わらずのまま一度並べたものを丁寧に箱へ戻す。どうも刷り込みによってはすの好みは決定してしまったらしい。すべて箱に戻し終えるとはすの体がふらふらと危なっかしく傾いだので慌てて銀時の大きな手がその華奢な肩を支えた。 「もう寝てろ、飯作ってやるから」 こくり、とゆっくり頷いたはすを寝かせて銀時は再び腰をあげた。
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「はい、あーん」 「…じ、自分で…」 「あーん」 「…」 ぱく。という効果音のつきそうな動作で口元へ突き付けられたレンゲを口に含む。はすへあーんを強制した銀時は満足そうに笑うと二口目をすくい上げて再びはすの口元へと運んだ。有無を言わせない銀時の雰囲気を感じとったのか二口目を大人しく口に含む。
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