「絶対領域っていいよね。」


放課後の並盛中応接室。
並盛の秩序で最強の不良、雲雀恭弥の、いや風紀委員の活動部屋。

並中の風紀委員は地元最強で並盛町で知らない人はいないと言っても過言でもない、怖すぎる委員会。

そんな委員会の委員長をしてる彼の恋人の私、留威はいつも通り一日のだるすぎる授業を終えてこうして彼氏のもとにいるわけだが…。

いきなり彼氏の雲雀は変態発言。
そう、彼は変態です。
本人に自覚無し(恐ろしい!)


「絶対領域…って…、」

「君知らないの?」

「いや、知ってるけど…。」


資料からこちらに視線を移すと嫌な感じにニヤニヤし始めた。


「な、なによ。」

「留威、明日からニーハイ履いてきてよ。」

「イヤ。」


即答して断るとニヤニヤ顔からすぐにムスッとし始める。この顔は意外と可愛くて好きだ。


「なんでよ、僕の楽しみ奪う気?」

「私の体の負担を考慮しての配慮です!」

「僕はまだナニも言ってないよ。」

「ナニの変換がすでに違うわ!」


頭が痛い。
顔がいいのにこの発言。


「いつからそんなに変態になったのよ!?」

「僕は変態じゃないよ。」

「いい加減自覚してよ!」


そうなのだ。
付き合い初めの頃はそれはそれは純粋で初々しい恋愛をしていた私達。手をつなぐのも抱き締め合うのもキスをするのも、それはそれはお互い馬鹿みたいにドキドキしてた。

それなの、に。


「君を見てるだけでも色々漲るよ。」

「何が漲るんだ!やめてよ!怖いなぁ!!」

「僕の何がそんなに不満なの?」

「雲雀のその変態発言、行動すべてよ!」


初めて身体を繋げてからと言うもの、何に目覚めたのか知らないが所構わず襲ってくるようになった。


「君が可愛いからいけない。」

「なッ…!べ、別に嬉しくないから!」

「本当は嬉しい癖に、ツンデレ。ツンデレってのもいいよね。ふふ、でも君シてる時は僕にデレデレだけどね。」


そんなことない!って言おうとしたら高級のソファに押し倒された。と、思ったら雲雀の膝に座れさせられた。


「や、やだ!」

「何が?」

「降ろしてよ!重いから…!」

「重くない。いいね、これ。僕の顔に丁度君の胸が当たって。」

「も、馬鹿!誰か来たら…!」

「誰も来ないよ。鍵、掛けたからね。」


雲雀は私の胸に顔を埋めながら上目遣いで心臓に悪い笑い方をして言った。太腿を厭らしい手つきで撫でながら舌の絡まるえっちなキス。


「ん、…ふぅ…はッ、ひば…り」

「ん…可愛い、留威。」


いつもこうだ。
雲雀のこのキスひとつでいつもいつも流される。雲雀が愛おしそうに私を見るから。決して自惚れなんじゃないって、そう思わせてくれる。

なんだかんだ言って、私は雲雀がいないと駄目です。


「僕は、変態じゃない。君が可愛くて、好きで、愛してるから。いつもムラムラしちゃう。」

「…一言多いよ。」

「本当は僕が大好きな癖に。」

「…大好きで悪い?」

「ふふ、悪くないよ。」



そして、今日も私は変態の虜です。



変態特効薬
(効き目は一生涯続きます!)(私の愛でね!)






――――次の日


「ワオ、絶対領域。」

「べ、別に雲雀の為じゃないから!」

「このツンデレめ。」




end





*****************************
二周年企画第二段!留威様に捧げます!なんか無理矢理終わらせた感たっぷりですよね、すみません…。こんな変態雲雀でいかがでしょうか?私は好きです←
企画に参加して下さって有難う御座います(^O^)/感想とかくれると嬉しいです!



20100211.彩華


  


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