ヒトリ



僕は彼女がいたから、数えきれない日々を愛しく思うことができたのだろう。
薄紅色の風が僕らの肌を撫でて、濃い青が僕らを見下ろして、橙が僕らの影をを濃くして、静寂が僕らの呼吸を聞いていた。
僕が目まぐるしく感じた季節を彼女は愛しく過ごしていた。僕と共に過ごしている季節だといとおしんでくれていた。

確かに、しあわせだった。
泣き叫ぶほどにしあわせだった。

もう、季節は僕に君との日々しか教えてくれないのだけれど








111005




  
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