息をするための白い場所





犬飼と付き合って4ヶ月たとうとしていたころ。目を開けるとあまり見慣れない天井と、手に触れるシーツの感触。保健室だと気付いた時には視界には犬飼がいた。

「…犬飼」
「大丈夫か?」

そう訊く犬飼の顔は切な気で、

「お前、倒れたんだよ。」

泣きそうで、

「ねぇ、」
「びっくりさせんなよな。」

ああ、何かを隠してるとわかった。

「星月先生は少し席を外すってよ。俺信頼され」
「何か、隠してる…?」

犬飼の顔が歪んだ。

「…それは、お前もじゃないのか?」

隠し事については否定しない。

もう、潮時なのかもしれない。
犬飼を利用することも、この想いを否定することも。


「…うん。否定は、しないよ。」


終止符は近い。


  
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