空に近い子どもたち
まさに、『一目惚れ』だった。
どうにかしてコンタクトをとりたかった俺は、あいつと同じ占星術科の友人に紹介してもらえるように頼み込んだ。始めて言葉を交わしたときの緊張を今でも思い出せる。何となく話が合って、お互いに楽しかったと思う。
「俺と、…付き合ってくれないか?」
今じゃ考えられないくらい緊張して、頭ん中が滅茶苦茶だった。それでも、OKをもらったとき本人の前でガッツポーズをして、バカみたいに舞い上がった。
このときは目の前のことでいっぱい、いっぱいで、先の苦しさなんて考えもしなかった。