「…何してるんだ?」
「す、すすすすすすすすすすみませんっ…あ、ああああの…その…」
「有川、落ち着きなさい。」

いろいろあって、保健室登校になりました。有川ことりです。2時間目までは何とか授業に参加できましたが、3時間目の教室移動中にぶっ倒れたらしく、クラスの方が運んでくれたみたいです。
今度、土下座して謝るつもりです。

そんなことより私は今、少しパニック状態になっています。

※※※

夢をみた。昨夜は星がおちそうな夜だったからかもしれない。
星月先生と小さな先生と私が笑っている夢。
あ、予知だと思って少し嬉しくなってたときに、大きな物音に驚いてベッドから落ちた。

「きゃっ…!」
「琥太郎センセー!」
「直獅うるさい。今生徒が…有川?」

先生たちの足音に焦って、ベッドの下にとっさに隠れて冒頭に戻る。

※※※


「ほら、出てきなさい。直獅は怖くないから。」
「そうだぞー。」

あわててベッドの下からでようとしたせいか、頭を打った。痛い。

「まったく…」
「だ、大丈夫か?」
「うぅ…」

何で私っていつもこうなんだろう。のろまとかでくの坊って言葉がホントにお似合いだと自分で思う。

「すみません…のろまで…ホントにすみません…」
「やっと出てきて第一声がそれか。」
「ネガティブ…」

星月先生に必要以上にネガティブになるのは止めなさいと叱られて、小さな先生に意識をもっていく。

「あの…」
「お?」
「星月先生に用があったんじゃ…」
「あ、そうだった!学食に行こうって誘いに来たんだ。」
「もうそんな時間か。お前も来るか?」
「私、お弁当です…。」
「大丈夫だ、問題ない。」

半強制的に先生たちと学食に行くことになり、びくびくしながら食堂に入り、びくびくしながらもそもそと食べてます。

「有川は星詠み科だったな。」

小さな先生は陽日直獅先生というみたいで、小さいことを気にしているみたいです。私の方が小さいので何だか少しイラッとしました。少しだけ。

「あんまり、授業には参加してませんけど、一応星詠み科です。」
「担任から聞いてるが成績は良いらしいぞ。次席だったか?」
「スゴいな!」
「い、いえ…寮に帰ってもすることが無いので、教科書とかワークばっかりしてて……だから面白味のない人間って言われるんですね…ふふふふふふふ…」
「ネガティブ…」
「もう病気だな。」





患者:有川ことり
病名:ネガティブ
処方:いっしよにご飯を食べる等


110116



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