蓮の瞼


 今日のAlkaidは機嫌が良い。さっきから変な歌を歌ってる。

"Eana, meena, mina, mo,
Catch a nigger by his toe;
If he squeals, let him go,
Eana, meena, mina, mo."


「何、それ。」
「マザーグースにあるうただよ。」

手先で器用にナイフを遊んでいる。的は血潮を噴いて転がる。
今やっていることは、楽しくない。殺しだ。傘下だった資産家が俺たちの情報を売ったみたいだから、殺す。俺はAriesに殺しはするなって言われてるから、仕事は殆ど無い。

「いいよ。Ophiuchusは、俺の援護。殺せないなら動けなくしといてよ。」

前にAlkaidは俺をそう諭した。

「あの資産家はなかなかのブランドでね。売れるんだ。」
「...よく、わからない。」
「いいよ。ひとりごとだから」
「そう...」

変な奴。だけど、嫌いじゃない。作るご飯美味しいし、いつもお土産をくれる。いっぱいあって迷うくらいお土産をくれる。マカロン、ラスク、バタークッキー、ケーキ、バームクーヘン、キャンディー、あと、それから、

「さて、そろそろ。」
「わかった。」

なんだっけ?

「ヒッ...!た、頼むっ!命だけはっ」

あ、栗ようかん。

"イーナ ミーナ マイナ モー
黒んぼのつま先をつかまえろ
キーキー鳴いたら放しておやり
イーナ ミーナ マイナ モー"



臓剥製

130310


  
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