おめめが真っ赤っかだよ | ナノ



ぐすぐすと彼女が泣いている。彼女は今日の大切な試合でミスをしてしまった。そのミスが広がって僕達のチームが負けてしまったのだ。僕は君だからいいよって許したのに、彼女はなかなか泣き止んでくれない。

「だっ、て、照美の、チームの大事な、試合なのに」
「僕は気にしていないよ」
「でもっ・・・・」
「お願いだから泣き止んで」
「うぅー」


彼女の大きな双眸からは次から次へと止まることを知らないかのように涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。綺麗な彼女の涙はやっぱり綺麗だった。でも僕は君に泣いてほしくない。僕は彼女の涙が止まるようにちゅっと彼女の頬に口付けてやった。彼女の涙はいきなりのことでびっくりしたのか、引っ込んでしまった。


「やっと泣き止んでくれたね」
「照美、今のっ」
「泣き止むようにおまじないだよ。それにしても君はよく泣くね」
「だって、」
「あっ、また泣かないでよ!!」


おめめが真っ赤っかだよ、そう僕が言うと君は照美とおんなじだね、そう言ってへらりと笑った。




0813 照美

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