僕と君の七日間 | ナノ
「暑いー!!サッカーしたい!!!!」
体育館の中は少なからず蒸し暑くて、どこか息苦しかった。額を流れる汗を拭う。これで何回目なんだかわからないくらい暑いだのサッカーしたいだの騒ぎ出す円堂はまだ元気な方だ。みんな体育館の中でだらけきってしまっている。そのうえ今日の授業はバスケだ。先生は俺達を殺す気か
「こら円堂、床に寝そべるな」
「ああー床まで暑いー」
「汚いだろ!!」
「暑いーサッカーしたいー」
「サッカーはまた放課後だ。今はバスケだろ」
「えー」
何気なく体育館の半分より向こう、ようするに女子がバレーをしているの見るとみょうじは相変わらず楽しそうにバレーをしている。今日もきらきらしてるなぁ。円堂に何でみょうじってきらきらして見えるんだろうなって言うと、円堂は別に見えないだろって怠そうな顔をして言った。嘘だ、だってあんなにきらきらしてるじゃないか。ちょっとだけ俺はみょうじがそう見える理由を探したけど全く分からない。あ、試合終わった。先生が次のチーム出て来て試合しろと叫んでいる。次は俺の番だ。仕方ない、行くか
「あー涼しいー」
「お前ってかなり単純だよな」
悪夢の様な体育が終わってクーラーの効いた教室に入った瞬間円堂は騒ぐのをやめた。まぁ涼しいからな。やっぱりクーラーは文明の利器だな。しばらくクーラーの当たる場所に居てると女子が体育から帰ってきた。その中にはみょうじも居て、みょうじは俺に気付くと嬉しそうに俺の所に寄ってきた
「風丸くんお疲れ様」
「みょうじもお疲れ」
「風丸くんシュート決めてたね!!かっこよかった!!!」
「そうか?」
「うん!!風丸くんってやっぱり凄いね」
かっこいい?俺が?みょうじがそう言った?聞き間違いかもしれない。なんて都合のいい耳なんだ。
「そんなことないよ」
「ううん、風丸くんとってもかっこよかった!!」
聞き間違いじゃなかったらしい。身体が熱くなる。あれ、クーラー効いてないのか?そんなはずはない。じゃあなんでこんなに熱いんだ、そこまで考えたとき予鈴がなって先生が入ってきた。俺は考えるのをやめて席についた。窓から入ってくる風が心地好かった。