スケ馬鹿め、と高尾くんは呆れたように笑います。そんなことを言う高尾くんもバスケ馬鹿でしょ、と言い返すと、当たり前じゃん、と高尾くんは快活に笑いました。いい笑顔です。明るくて、本当にバスケが好きな人がするような笑顔です。きっと、高尾くんから見た僕の笑顔もそんな感じなのでしょう。高尾くんがボールを投げます。楽しそうな顔でした。

 ッパっていると思うか、と馬鹿なことを聞いてみたらそいつは盛大に笑って、腹を抱えだした。馬鹿なことを聞いたという自覚はあったから怒らないが、さすがにここまで笑われたら腹が立つ。一発腹パンでもしてやろうかと思ったら、そいつはまだ笑ったまま、カッパも捕まえられんの? と言ってきた。な、んで馬鹿にしねぇんだよお前馬鹿だろ。

 マンなんだよねー、と言ったら、高尾とかいう奴はわかる! と目を輝かせてきた。いつもならすげーウザイそれも、今だけは別。だって、今までなら流されるか敦らしいなって言われるだけで、共感はされなかったから。だから俺は柄にもなく、まいう棒をあげたりしていた。高尾はサンキュー、って笑った。……今度巨大豚キムチ唐辛子味のまいう棒買ったら、ちょっとならあげてもいいかなぁ。

 リースしたんス、とちょっと言ってみたらCDをわざわざ買ってくれたらしい。言ってくれたらあげるのに、と言うと、和成くんはんなわけにいくかよ、と言ってそのあとにお前歌も上手いとかぱねぇなー、と屈託なく笑って言ってくれた。当たり前っスと言うと、俺お前の歌声好きだわ、とさらりと言われた。久々に照れただなんて、そんな。あ、サインならいつでも書くっスよ。

 メージ通りじゃなくて悪いな、と言ってみると高尾は一瞬だけ肩を跳ねさせ、そして次にはへらりと笑って、いや逆に安心した、と言って隣に来た。僕は何が逆にかはわからなかったが、高尾があの真ちゃんみたいなウサギ取ってと言ったので、注文通りウサギのぬいぐるみを取るべく、UFOキャッチャーを続けた。

 ンボが飛んでいるのを見た。そして、あぁもう秋になったのかと四季を感じた。隣からは腹が減った〜という高尾の声がする。四季を感じる暇もない。ため息を吐くと、高尾が焼き芋が売られた屋台を見付け、秋だねぇとよだれを垂らしながら買いに走った。まったくお前は、秋なら秋らしく、少しくらいは落ち着け。そう言おうとすれば、高尾が当たり前のように真ちゃんは大きいのがいいー? と聞いてきた。だから、なぜお前は四季に関係なく俺を巻き込むのだよ!あと、もちろん大きいのがいいのだよ!



バカロリート
/BGMバカロリート。なんか変になった
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