赤ちんはモテるから女子からお菓子をもらうこともある。んで、決まってそのお菓子は赤ちんから俺んとこに来て、最終的に俺の胃袋ん中。俺はお菓子を食べれて満足だし、赤ちんは自分がお菓子を食べるなんてことはないからお得だと思う。でもこれはそもそもの前提として赤ちんがちゃんとお菓子を受け取らないといけない。俺的には断らないでほしいけど、赤ちんはくだらないって言うから俺は黙って自分で買ったお菓子を食べる。まぁ、その断れなかったのは赤ちんの下駄箱とかに入ってたやつなんだけど。
 今日は赤ちんの下駄箱ん中にお菓子が入ってあった。赤ちんは何も言わずに俺にお菓子をくれる。今回はガムとアメかぁ。早速袋を開け、アメを舐める。赤ちんが帰るぞと先を歩く。

 赤ちんと帰る中でアメの味を変えていく。赤ちんはそんな俺を見てため息を吐く。どうしたの?
「紫原、お前はよく下駄箱に入っていたものを食べられるな」
「だって、お菓子だし」
「それでも嫌だとか思わないのか?」
 呆れたような赤ちんの言葉に考える。けど、何も思わなかったからまた新しいアメを口ん中に入れる。赤ちんがまたため息を吐く。アメが美味しいって理由はダメなのかなぁ。



れろれろ
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「見えない臓器の名前は」
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