青峰っちのバスケが好きだ。どこが好きって、カッコいいところが。顔がカッコいい人とか、性格がカッコいい人はごまんと見たことはあるが、スポーツであんなにカッコいい人は見たことがない。なんでもできる俺が唯一真似できない、すごい人。だからこそ憧れるし、追い付きたいって強く思う。
 青峰っちとするバスケは楽しい。バスケ自体も楽しいけど、やっぱり青峰っちとするバスケが一番楽しいし、一番好きだ。一対一で、あの迫力に対峙したとき。生きてるって気持ちが強い。心の底から、笑える。悔しいけど、すっごい悔しいけど、やっぱり青峰っちはすごいって笑える。青峰っちは負けたくせに笑ってんじゃねぇよって怒るけど、青峰っちがすごいから仕方がない。
 それでも青峰っちに勝ちたいって気持ちはもちろんある。俺だって人間だ。だから練習とか頑張ってるけど、なかなか難しい。だからこそ楽しい。青峰っちになかなか勝てないのが、楽しい。
「てめーはマゾか」
「まさか!」
 何回したかわからない一対一。俺も青峰っちも汗だくだ。でも青峰っちは全力ではない。それが悔しい。から、負けは負けでも、全力の青峰っちに負けるのが今の目標だ。青峰っちがスポドリを飲む。
「バスケ馬鹿め」
 違いますよ、俺は青峰っち馬鹿っスよ。そんで、バスケ馬鹿はあんたっスよ。ばーか。



馬鹿馬鹿ばっか
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