私の知らない貴方を知るのが怖い。だってきっと貴方は、私などよりも可愛いらしい女の子に笑顔を振り撒いているだろうから。私は、貴方を十分なくらいに拘束しているというのに、足りないのです。私は、私は、貴方を私のものにしたというのに、もっと欲深くなってしまう。私だけを、見ていればいいのにと。
「ああ、リーズ。私は貴方のすべてがほしい。貴方はすでに私のものだというのに。私は、貴方のすべてがほしいのです」
 教会で懺悔をするように、リーズに縋りつく。リーズはそんな私を、優しく抱き締めてくれた。
「いいよ、シオン。君が望むなら、いくらでも私をあげる」
 リーズの優しさが身に染みる。それと同時に、こんな自分が嫌になる。ああ、リーズ。私は貴方が愛しい。



好き好き大好きずきずき
/誰おますぎた
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