「阿良々木くん、指切断しない?」
「何が悲しくて僕は彼女と二人きりで彼女の手作り弁当を食べながら彼女から指の切断を勧められるんだよ! てかなんだよ急にやだよ!」
「うるさいわねコピペくん」
「コピペくん!? なんだそれすごく嫌だ! てか、僕の名前は阿良々木だ!」
「失礼、噛みました」
「違う、わざとだ」
「神業だ」
「過大評価し過ぎだろ! って、しかもこれ噛んでもねぇし!」
「メールとかで阿良々木くんの名前打つの面倒なのよね……」
「しかもさりげにリアルだよ……まぁ確かに僕の名前は打つのは大変だけど」
「本当阿良々木くんの名前は面倒だわ、まるで阿良々木くんみたい。それに比べて戦場ヶ原っていい名前よね。私ったら名前から素敵とか、さすが私」
「お前は本当に自分大好きだな」
「阿良々木くんが腹切り土下座をしながら戦場ヶ原姓になりたいと頼んだら、養子縁組なら結んであげてもいいわよ」
「結婚ですらないのかよ!」
「なに阿良々木くん、私と結婚したいの?」
「え……」
「どうなの?」
「お、お前はどうなんだよ」
「したいわよ、むしろ阿良々木くんとしかしたくないし阿良々木くん以外とするくらいなら死ぬわ」
「なんでここはボケないんだ……いや、僕もしたいけどさ……」
「そ。なら、はい、指切断……間違えた指切りしましょうか、阿良々木くん」
「カッター構えながら言うなよ!」
「でも阿良々木くんよく考えてみて。指切りよ? 指切断とすることは同じじゃない? しかも指切りは指を切った上に嘘を吐くと針を千本も飲まなければいけないし」
「あー、確かに……って、騙されないからな! ほら、小指同士を絡ませるほうの指切りすんぞ」
「私の可愛い小指が阿良々木くんに犯されるのね」
「誤解を招くような言い方をするな!」
「だって阿良々木くんが絡ませるとか言うから……」
「だからってすぐにエロに持っていくな! 神原かよ」
「あんなバカと一緒にしないでちょうだい」
「仮にも可愛い後輩をお前……」
「そんなことよりもほら、指切りするんでしょう?」
「おぉ、そうだったな。指切りげんまん嘘吐いたら……ってそう言えばこれ何の指切りだ?」
「今目の前にいる相手以外と結婚しないようによ」
「りょーかい。じゃ、続けて、嘘吐いたら針」
「一万本飲ます、指切断」
「やっぱり指切断か!? そんなにも切断したいのか!?」
「因みに元ネタは君と僕よ」
「なんつー似合わない……」
「じゃ、阿良々木くん、嘘吐いたら針を一万本飲みながら指切断ということで」
「吸血鬼でも辛いぞそれ」
「大丈夫よ、約束を守ればいいんだから」
「……そうだな」



/デレガハラさんと阿良々木くん
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