クレアに誕生日は何がほしい?と聞かれたたので、私はたくさん悩んで悩んで「クレアと2人きりで過ごしたい」と伝えた。クレアはそれを私の目から伝わると、しばらくぽかんとしていた。やはり、我が儘だっただろうか。不安になってクレアを見上げたら、クレアは「そんなのでいいのか?」と珍しく私の顔を見ずに呟いた。しかしクレアはすぐに私の目を見て、
「あのな、シャーネ。別に、もっとこう、なんかあるだろ?」
 複雑そうな顔をする。しかしそんなことを言われても、と思う。
「つーかな、俺はシャーネの誕生日はもちろんだけど、その前後も休みにしてるんだ。なんか、ないのか?」
 そこまでしていてくれたなんて。クレアは忙しいのに、なんだか少し申し訳なくなるが、同時に少し嬉しい。これがもし父さんだったら罪悪感、というか私の誕生日を抹消してもらうと思う。クレアといると、色んな感情が芽生える。私はそれが幸せだ。だからやはり、私はクレアと2人きりで過ごしたいで、十分なのだ。
「うーん……ま、シャーネがそういうなら、そうしよう!あ、でもケーキとかくらいなら作るぞ?」
 作れるの?
「当たり前だろ!」
 うん、知ってる。貴方は、何でも出来ることくらい。私はいつでも知ってる。そしてそんな貴方と一緒にいれること、それはすごく幸せだってことも、ちゃんと知ってる。



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お題>女顔
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