あんなー、みんな榊ちゃんのことかっこえぇ言うやろ?そりゃあ、榊ちゃんは運動出来るし、頭もえぇし、クールや。でもな、うちは知ってんねん。榊ちゃんはほんまはかわえぇってこと。
「榊ちゃん榊ちゃん、髪の毛触ってえぇか?」
 座ってる榊ちゃんの後ろに立って言うたら、榊ちゃんはちょっと振り向いてからえぇよ言うてくれた。榊ちゃんは優しいなぁって思いながら、榊ちゃんのさらさらした黒髪に触る。なんか、そうめんの真っ黒版みたいな髪で、あぁでもイカスミパスタでもえぇなぁ、なんて。
「榊ちゃん、鏡見る?」
「うん」
 榊ちゃんに鏡を渡して、榊ちゃんは鏡でうちがしたヘアスタイルを見た。したら、なんかすごい驚いた顔しててん。どないしたん? 鏡越しに目を合わせて、榊ちゃんに聞いたら榊ちゃんがなんや不安そうな顔してな、リボンなんて似合わへんって言うてん。やからうちは榊ちゃんに反論したってん。
「そんなことあらへん。榊ちゃんはかわえぇよ」
 榊ちゃんは鏡越しから直接、振り返ってうちを見た。やからうちはかわえぇよって笑ったったん。したらな、榊ちゃんな、リボンに触りながらな、ありがとうて言うてくれてん。ほら、やっぱり榊ちゃんはかわえぇ。


可愛いね
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