僕がまっつんを好きな理由は単純明快に強いからとしか言い様がない。そもそも僕は強い人にしか興味がないわけだし(今は演劇部の子たちとかがいるから少し変わったけど)もしもまっつんが僕よりも弱い人だったとしたら興味も何もなかったと思う。そう考えると、まっつんが強い人でよかったな、と思う。
「むしろ俺はそれがいやなんだけどな……」
「なんでだよ。まっつんが僕よりも強くなかったら、まっつんは今ごろこうして放課後の調理室で僕が作ったプリンが食べられなかったんだよ?」
「そ、れは困るな!」
「ふふ、まっつん、プリン美味しい?」
「おぉ」
まっつんがプリンを食べる姿を見ると、和む。昔だったら血を見て喜んでたのに。やっぱり僕はまっつんが特別なんだなと、改めて思った。
幸せな豚
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