▼理想論(type L)













理想を語れば切りがねェ。







取り敢えず巨乳。



そしておめめはぱっーちりして、唇はふっくら紅く。
細かく言えば、色白で頬はピンク色。
髪は長い方が好き!

ふわふわの猫っ毛だとなお良し。




守ってあげたくなる位の低い身長が良いね。
上目遣い、マジで好物さ。
高めの声で可愛くラビって呼ばれると溜まんねェ。



オレの後ろをパタパタとついてくる、
小型犬の様な感じだとベスト。


ショートケーキとか似合っちゃう、可愛い雰囲気の子が好きさ!
(そこで巨乳だと意外性的にもイイ!!)


とまぁ幾らでも出ては来るし、
ストライクと思った女性は数知れず。

しかも有り難い事にモテちゃうし、
選び放題な筈!
結構引く手あまたさ?

(教団トップ争い中てこの間噂してるの聞いちゃった!)



















なのにだ。



実際に恋心を抱いてる人物と言えば、

隣で涎を垂らしながら(汚ェ…)寄り掛かって爆睡中のコイツ。



さっきまで隣で静かに本を読んでいると思ったら、
肩に掛かる重みと聞こえてくる寝息。
まぁ、任務で疲れてたらしいけどさ。

(寝言が食べ物ってどうなの!?)











寝顔を見ては頬を赤らめているそこらへんの団員達に、
近寄るな、と眼を光らせてるから退くこともできない。

(ちょっとこの体制も疲れてきた。)





「●●ー。そろそろ起きるさー。」

ちょっと肩を揺らしながら、惰眠を貪る彼女に声を書ける。
しかしちょっと唸りながら身を捩らせて更に深く
椅子とオレの隙間に入る様に体勢を変えてしまった。

















「ちょっ、コラ、●●…、」

『…ぅん、…ラ、ビィ…、』







腕をつかんで体勢を変えようと思った瞬間
零れ落ちてきた自分の名前。


●●の顔を覗き込んだが、
深く眠り込んで夢を見ている様だ。
一気に頬に熱が集中するのを感じ、
更には身体が石になった様に動かない。




無意識に覆っていた手の下の口は
完全にだらしなくニヤけてしまっている。





「それ、ヤバいさ、」




夢の世界に旅立ってしまった●●を背に、
膝に肘をつき項垂れるオレ。

真っ赤な顔は中々おさまらない。



投げ出された白い手をそっと握り、
赤面させる張本人に人知れず想いを馳せた。






End
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□あとがき□


ラビ、不意打ち赤面事件でした!(笑)


理想と現実は違うけど、
ソレはソレで幸せと言うことでした!



20110816

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