雨降りの教室にて

雨降ってるなう

ゲリラ豪雨?とかそういうの…違うか。
ただの夕立かな…?
でも結構降ってる。

雨とか嫌だなあ…
ジメジメするし…

そして今日は珍しく傘を忘れた。
いつもは鞄に折り畳み傘を入れてるはずなのに。

…きっとすぐ止むだろう。
そう信じて止むまで大人しく教室で待つことにした。

「なんだ、苗字も傘忘れたのか?」
「…まあね」

急に背後から声をかけられたので内心驚いてたけど、
どうにか顔には出さないようにした。

「止むまで教室で待とうと思って。風丸は?」
「俺はここに教科書忘れたから取りに来た」
「そっかー」
「ああ。」

私の前にある席に、私と向かい合うように座って、話だした。

「俺さ、今日はサッカー部休みだから、ちょっとノートとか買いに行きたかったのに、こんなに雨降ってるって、ホントついてねーよな…」

ははは…と爽やかに苦笑した風丸を見て、頬が赤くなりそうになった。
平常心、平常心。

「夕立っぽいからすぐ止むよね。天気予報では晴れって言ってたんだけど」
「だといいけどな…」
「すぐ止むよ。止むって思ったら止むんだ!そんなマイナスに考えるのは良くないっ」
「ははっ確かにそうだよなっ」

普通に笑ってるんだろうけど、爽やかだなあ…
このイケメンめ…

「早く雨止めー…」
「雨止むまでが暇だよな…」
「私は止んでも暇ですよ…」
「だったら一緒に買い物行くか?」
「んー…そうだね、どーせ暇だし、そろそろ赤ペン買わないといけないし。じゃあ、ご一緒させていただきます。」
「おうっ」

そしたら風丸は嬉しそうに微笑んだ。
私も一応微笑み返しておいたけど…
それにしても風丸かっこいいけどやっぱり可愛いな…←

「…お、雨ちょっとマシになってきたみたいだね」
「そうだな。そろそろ帰るか?」
「うん」
「じゃあ…後で迎えに行く」
「了解!」

下足で靴を履き替えると、私は風丸に「じゃあ後でね!」言って大きく手を振って、走り出した。
急いで自宅に帰って準備しないと。
楽しみだな。


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