帝国 卒業式のあと

「次郎チャーン♪」

「ちゃんって言うな」
「あれ?泣いてねーの?」
「なんで泣かないといけないんだ。俺はそこまで女々しくないぞ。」
「つまんねーの」

帝国の卒業式 とは言えど、高校までエスカレーター式で行けるから、内申や点数あれば困ることない。

「ところでお前、高校行けたのか」
「ひでぇなぁ…サッカー頑張りすぎて勉強怠ってたけど、ちゃんといけるって。」
「そうか。よかったな」
「どーも」

佐久間はサッカーも勉強も優秀だから、そんな心配しなくてもいけるようで。

「…不動、」
「ん?」
「クラス、一緒だといいな。じゃあまた入学式で。」
と言って去った。

佐久間からそんなこと言われるとは思わなかったから正直驚いた。
というより入学式まで会う気ないのか。

「ちょっと待って佐久間」
「…」
「入学式まで会えないことないじゃん」
後ろから抱きついて言ってやった。

「……………まぁ、そうだな」

照れ隠ししてるように見えた
やっぱ佐久間可愛いな

「俺は次郎チャン好きだなー…」
反応が気になったから、頬に軽くキスしてやった。

そしたら期待通り顔真っ赤にして睨んできた。
「俺は嫌いだ馬鹿っ!」
俺を振り払って逃げてった

あーあ…拗ねちゃったかな
そんな佐久間も可愛い…

でも、あんまりいじりすぎると源田とかがうるさいから、学園ではなるべく控えるようにしてる


『俺だけの佐久間になって欲しい』
「…は?」

不動から変なメールきた
最近あいつ変だ…


なかなか佐久間からメール返ってこない…
と思ったら河川敷で発見
「あー、こんなとこで何してんの次郎チャン」
「………」
「鬼道クン待ってるとか?てかメール返そうよ」
「ああ…そうだな」
「で、答えどうなんだよ」
「そんなの嫌っていうか意味わかんね」

ツンツンしちゃって…
「鬼道クン好きだから?…でも鬼道クンから奪うから」
「最近お前どうしたんだ」
「佐久間が好きだから」
「意味わかんねー」

橋の下の壁のとこに追い詰めてみた

「愛してるぜ、佐久間」
「やめろ、近い…離れろ馬鹿」

辺りに人いないもんだから襲っちゃおうかとか思ってしまった

「どーやったら俺のものになってくれる?」
一応聞いてみた
「絶対嫌だ」
抵抗しすぎなんだよ

俺は 佐久間の全てが好きだ
傷付いてた佐久間もヤンデレでもツンデレだろうがなんだろうが好きだ
でも嫌がるからいじめるしかない
もう二度と『嫌だ』なんて言えないように、俺を求めてくれるように
どうにか俺だけの佐久間にしてみせる



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