バレンタイン

「…えーっと。なんでこんなにくっついてるのかな、吹雪くん。」
「それは名前が暖かいからだよ。」
寒いんですね、よく分かります。
分かりますけども。
でも長年寒いとこにいて慣れないのかなぁ(笑)

「個人的には、今日はそんなに寒くないと思うけどなぁ…」
「うーん…でも名前に抱きついてる方が暖かいしね。」
「そうですか…」
「うんっ!」
満面の笑みとかまじ可愛いです…
キュンってしました。

「あ、そうそう、今日バレンタインだからちゃんと吹雪くんの分も作って持ってきたよー。ちょっと待ってね。」
今回は上手くいきました!自信作です(`・ω・´)
「うん、ありがとう^^」
笑顔可愛い…いや、常に可愛((ry

「…ところで『吹雪くんの分“も”』ってことは、他の誰かにもあげるの?」
吹雪くんはすごい真剣な顔して聞いてきた。
「んまぁ、紺子とか珠香とかに友チョコをね。」
「男子は?」
「あぁ…まぁ一応サッカー部全員にはあげるよ。」
「…そうなんだ。…名前、浮気だけは絶対に駄目だからね?」
「浮気って…(笑)」
「名前は僕のものなんだから。」
そう言って、何故かさっきより抱きついてきた。
腕に力が加わってるのが分かる。

「あらら…いつから…(笑)」
「信じてるけど浮気だけは駄目だよ。」
「おっけーおっけー(笑)」
「本当にちゃんと分かってる?」
と、不意に私のファーストキスが奪われた。
「…?!」
こんな形で…。
まぁ吹雪くんだからまだ良いとして。

「これで、よく分かったよね?」
「う、うん…」
何故か私は思っていたより落ち着いていた。
なんでかな。吹雪くんだから良いって思ったからかな…?
でも顔が熱くなってきている気がする。
そして吹雪くんは、また抱きついてきました。

++++++

その後、紺子と珠香にチョコを渡して、抱きついたりしてた。
紺子も珠香も可愛いから(笑)
そしたら、吹雪くんが
「名前…浮気してない?」
「え?」
「さっきの。」
「紺子と珠香?見てたの?」
「うん。」
「うわーお。ってか女子に抱きついただけなのに?」
「浮気でしょ?」
「いやいやいやいや…」
「違うの?」
「そりゃ、私レズじゃないからね。」
「まぁそうだよね。」
「信じてるでしょ?…吹雪くんが1番に決まってるじゃん。」
あれ、いつの間に…こんなに好きになってた。
発言して後々恥ずかしくなったので、紛らわすために吹雪くんに抱きついた。
やっぱり男の子なので、意外と筋肉っぽくてがっちりしてる。
かっこいいなぁと考えてたら頭を撫でられた。

この時が何だか幸せに感じていた。
いつまで続けていられるのかな。


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