7番通り | ナノ





商店街にて(終)
by アラオミナ(霧丘)
2013/02/03 23:06

「……今日は、ずいぶんと甘いにおいがするのね」

久しぶりに覗いた通りにたちこめる香りに、アラオミナは足を止めた。
以前立ち寄った時はクリスマス一色だった店並みは色を変え、しかしその時同様に活気づいている。
店先には様々な形の小さな菓子、茶色のものが多いが、白やピンク色のものもある。
それらはたいてい可愛らしい包装に包まれていて、甘いにおいはするものの、アラオミナの感覚ではとても食べ物だとは思えない。

「“バレンタインに気持ちを伝えましょう”……?なんのことかしら?」

一番多く置かれているハート型のそれを一箱手に取り、ことりと首を傾げた。

……………
こんばんは、お世話になってます、霧丘です。
出遅れた感が否めませんが、我慢しきれずスレ立てさせていただきました。

渡すチョコレートを吟味している様に見えなくもないですが、その実バレンタインを全く理解していないアラオミナです。
誰かバレンタインを教えてやってください←

人数はアラオミナ含めて2〜3人、期間は最終日まででお願いします。
1週間ほど書き込みがなかった場合はスレは削除いたします。

よろしくお願いします。








無題
by アラオミナ(霧丘)
2013/02/17 21:54

「ええ、鬣の火の範囲は好きなようにできるの。水浴びの時は全部毛にするのよ。それと、雨の時もね」

もっとも、雨は好きではないけれど。そう付け加えながらまた軽く息を吐く。瞳をの色がもとに戻り、炎もまた馬の身体のみで揺らめきだす。

「シャ・ソヴァージュ。その名前は聞いたことがあるわ。オセロット、確かそんな名前のケットシーね。彼と話をしたことがあるわ」

あまり他人と接点のない自分がこんなにも関わるのだから、何か縁があるのかもしれない。

「キルシュ、ね。貴方の名前も覚えておきましょう。貴方は人間の事に詳しそうだから、また色々教えてくれるとありがたいわ。」

「お返し?これがお礼なのだから別にいいわよ。でも、そうね。私はコウノトリの花屋に身を寄せているから、何かあれば訪ねて来なさいな」

青年がチョコレートを受け取ったのを確認し、踵を返す。
尾をぶるりとふるわすと、いつものように蹄を高く鳴らしながら歩き出した。

…………

こちらこそお相手いただきありがとうございました(^^)
最後少し駆け足になってしまいすみません。
とても楽しかったです、また機会があればよろしくお願いいたします。








無題
by キルシュ(みねふふ)
2013/02/17 06:04

「あー、触る側の自己暗示的な……。え、謝んないで良いよ。何かなーって思っただけだし、ちょこっと落ち着かなかっただけだからさぁ」

 彼女はあまり表情が変わらないから、俺みたいなのは珍しいのかな……なんて思いながら、目を伏せてしまった彼女に笑いかける。

「水場……水浴びとかしても大丈夫なんだ? そりゃそっか、雨とかでいちいち火消えちゃったら困るもんね」

 どこから来たの、と訊くのはなぜだか憚られた。まあ、俺も誰にも言ってないしね。

「そう言や名乗ってなかったっけ、俺はキルシュ。シャ・ソヴァージュってとこに住んで……えっ、あ、くれんの!? 何か悪いな、大したことしてないのに……でもありがと、今度お返しするよ」

 さっさと会計を済ました彼女に包みを差し出され、驚きながらも受け取る。ちょっと声裏返っちゃったよ、恥ずかし。
 それでも、まさか貰えるなんて思ってなかったから、表情が緩むのを抑えられない。



―――――

 絵も文も、上を見たらきりがないと言うか、向上心次第って感じなのかなーと……。文は絵に比べて進歩がパッと分かりにくいんじゃないかと思います。
 私はとりあえず、絵は棒立ちから脱却したいですね(笑)

 期限了解しましたー! 楽しかったです、お相手ありがとうございました。
 アラオミナさんにとって、この会話が何かしらプラスになっていれば幸いです*´`







無題
by アラオミナ(霧丘)
2013/02/15 22:31

「どうかしら。思い込みみたいなものかもしれないけれど。――いいえ、可笑しくはないわ。よく変わる表情だと思っていただけ。気を悪くしたなら謝るわ」

その表情が今度は少し居心地悪そうに揺らぎ、アラオミナは目を伏せた。
興味の対象を見つめるのは癖なのだが、改めた方がよいのだろうか。

「元々涼しい場所で暮らしていた、というのもあるでしょうね。ここの夏は少し暑すぎるわ。水場があるだけましだけれど」

去年の夏を思い出すと、少し気が滅入る。

「それで、"気持ちを伝えましょう"なのね。――なら、これは貴方にあげましょう。私はアラオミナ。貴方の名前も知らないけれど、バレンタインを教えてもらったお礼よ」

お世話になったひとに渡すのが始まりならば間違ってはいないだろう。今まで玩んでいたそれを購入し、青年に差し出す。

………………
中途半端だなんてそんな……!!
でも、どちらも共通する点と異なる点があって、難しいですが楽しいですよね。
私は場面を切り取るような絵や文がかけるようになりたいなぁ、なんて思っています。

そして名残惜しいですが、そろそろテーマの期限も近くなってきましたので、この次の私のレスくらいで締める方向でいこうかと思います。
キルシュさんのおかげでアラオミナはまたひとつ新しい人間の概念を知ることができました。







無題
by キルシュ(みねふふ)
2013/02/14 17:45

 彼女は、バレンタインというのが何なのか知らずにチョコを見ていたらしい。
 驚くと同時に、どこか浮世離れした雰囲気の彼女なら当然のような気もする。

「えっ、あ、そうなの? 気になって見てただけかぁ……バレンタインってのはね、お世話になったひとにチョコとか贈り物とか渡す日なんだ。どっかの聖人さんが由来らしいけど、最近は好きなひとにあげるのが主流かな」

 記念日に便乗するような風潮を嫌うひとも居るが、自分は大して気にしていない。何だって楽しいのが好きだし、いま生きているひとが楽しくやれなきゃ意味がないと思っている。

「へえー……でも怖がったら熱いんでしょ、それがまた不思議だよねぇ。防衛本能? みたいなやつかな……どしたの、俺何か変かい?」

 じっと見つめられて、少しばかり落ち着かなかった。何か変なことを言ってしまっただろうか、ああでもあの紅色は綺麗だな。

「そりゃ火ー背負ってるような感じだもんね……夏はちょっと大変そうだ」



―――――

 なるほど、人それぞれなんですね……!
 たぶん、私自身ふだん砕けた口調なので砕けてるほうが楽なんじゃないかと。自然体っぽく見えてたら嬉しいです´`

 いえいえ、私は絵も文も半端なので……´`;
 小説書いてるわけではないから最低限分かれば良いとは思うんですが、やっぱり雰囲気の伝わってくる文を見ると憧れちゃいますね……!







無題
by アラオミナ(霧丘)
2013/02/14 12:00

「あげる?いいえ、わからないわ。そもそも"バレンタイン"――いたるところにそう書かれているけれど、私はそれが何か知らないもの」

だれかに、あげる。確かに彼はそう言った。"バレンタイン"とはチョコレートを誰かに送る日なのだろうか。いったい何の為に。

「一種の魔法の様なものだと思うわ。私達にとっては手を動かす様な感覚だから、あまり実感はないけれど」

炎に触れて嬉しそうに目を細めた青年をひたと見つめる。
本当に人間というものはころころと表情の変わるいきものだ。もっとも、魔物でもくるくると忙しいものもいるので、自分達の種族が表情が変わらない部類に入るのかもしれないが。

「ええ、寒さには強い方よ。でも夏は少し暑いかしら。冬の方が過ごしよいわ」

……………
確かにそうですね(^_^)
大人げないバートラムさんも可愛いです。

私は逆にあまり砕けた口語を文字で表すのが不得手なので、ちょっと堅苦しい位の口調が書きやすいです(笑)
みねふふさんのお子さんは皆さん自然に動いている感じがするので、書きづらいと思っていらっしゃったなんて意外です。

あわわわ、好きだなんて恐縮です、でもありがとうございます///
むしろみねふふさんは文も絵もかけてすごいなぁ、と思っていたのですが……!!







無題
by キルシュ(みねふふ)
2013/02/13 01:18

「あー、ヒトの作るものに慣れてなかったらそう思うかもね。食べ物ってか嗜好品? 道楽? だから尚更かも……ねぇそれさぁ、誰かにあげんの?」

 箱を弄って首を傾げるあたり、別段買うつもりはないのかもしれない。そう思って、胸中にしまったばかりの疑問を引っ張り出した。だってまあ、気になるしね。

「え、ホント? そりゃ、普通の炎だったら周りのもの燃やしちゃって不便だろうけど……不思議なモンだねぇ」

 『興味があるなら』と言う言葉に応じ、一度は止めた手を再び近付ける。
 ……なるほど、確かに熱くはなかった。暖かい、くらいだろうか。
 燃え盛る炎に手を包まれていると言うのは奇妙な感覚で、何だか愉快になって目を細めた。

「冬場は良いね、暖かくて。こんなに綺麗なら、夏でも歓迎出来ちゃうけどさぁ」



―――――

 あ、ありがとうございます*´`*
 バートラムは相手がボケたらわりとツッコミに回る気もしますが、身長のことを言われたら「むやみやたらと大きいよりはマシだろう、場所ばかり取っても意味があるまい」とか吐き捨てそうで……おとなげの無さ……。

 一人歩きしすぎて暴走しないようにだけ気を付けないとアレですが、個人的には堅苦しいキャラよりフランクな口調のキャラのほうがオートで動きやすいですかねー。
 キルシュは後者なのでぽんぽん次の行動が出ますが、バートラムは前者でちょっと書きづらかったりします。

 分かりやすいのに雰囲気もしっかりしていて、霧丘さんの文章好きです……////
 私は文才皆無なので、ただただ分かりづらくなければと思うばかりです(汗)







無題
by アラオミナ(霧丘)
2013/02/11 23:17

「ええ、チョコレート。こんなに色々な形のものがあるのね。まるで食べ物ではないみたい」

綺麗に包装された箱を手の中で転がしながら首を傾げる。青年は人間だから、“バレンタイン”の意味も知っているのだろうか。

感嘆の言葉とともに伸ばされた手は、しかし途中で動きを止める。
それは生き物としては自然なことだろう。たいていの者にとって火は、たとえ人間のようにそれを使用するものをもってしても時に恐怖を呼び起こすものだ。

「興味があるなら触りなさい。私に燃やす気がなければ大事はないわ。怖がると少し熱く感じるでしょうけど」

ためらいつつも興奮を隠せない様子の青年にそう告げる。


…………
かもしれません。でもバートラムさんもとても好きです///
そしてお互い生真面目にかみあわない会話にりそうな気が(笑)
とりあえずアラオミナはバートラムさんに「小柄なのね」とか言って怒らせてている気がします←

こいつはどう動くのだろう、と考えるのも面白いですが、勝手に動いてくれる子も楽しいですよね。
アラオミナはどちらかというと前者なので^^;
キルシュさんののんびり奔放な感じとても好きです。

再生、していただけましたか……!!文章はいつもぐだぐだ悩みながら打っていますが、雰囲気だけでも伝われば幸いです。








無題
by キルシュ(みねふふ)
2013/02/10 03:08

「品物……あ、チョコ?」

 見れば、如何にもこの時期らしいハート型の箱を手にしている。
 そんなに集中してたなんて、誰に贈るのだろうか……と言うのは、まあ、初対面の相手に対して詮索しすぎだろうな。
 言わないでおこう、とちょっとした興味を胸にしまう。

「炎が好きーってワケじゃなくて、えーっとぉ……あんたの馬の部分とか耳とかツノとかもさ、かっこいいし綺麗じゃん?」
 俺、魔物のひとが好きなんだよね、と続けた時、ふっと彼女の雰囲気が変わった。

 揺らめいていたのは腰から先だけだったのが、炎の占める割合が増していく。
 暖かな輝きを放つ髪と、紅色を深めた瞳とが、冬の寒々しく凝り固まった空気を払いのけるようだった。

「っ……すっげえ……!」

 言葉ではそれしか出てこない、ただただ綺麗だと思った。理由のわからない笑みがこぼれる。
 その紅に触れてみたいと手を伸ばし、しかし直前で止めた。……火傷、しないだろうか。



―――――

 ほうほう……バートラムよりキルシュで絡みにきて正解だったっぽいですねー´`
 キルシュは勝手に動いてくれるので、書いてて楽ではあります。その結果のナンパ(笑)だったわけですが、そう言って頂けて良かったです……!

 アラオミナさんの本気がふつくしすぎてですね……!
 霧丘さんの文章の素敵さも相まって、動画で脳内再生余裕でした/////







無題
by アラオミナ(霧丘)
2013/02/09 22:57

「そうね、私も品物に集中していたから、少し驚いたわ。普段ならヒトが近づいたら気付くのだけれど」

青年はこちらの顔色を窺うようにしながらも、興味を隠しきれない様子だ。
魔物と人間とが混在するこの町でも、自分の姿が珍しい部類に入ることは自覚している。見世物にされるのは論外だが、実害さえなければアラオミナはどう見られようと気にしない。

「綺麗?あなたはほのおが好きなのかしら?」

くるくると変わる相手の表情が不思議で、少し悪戯心が顔をのぞかせた。

目を閉じて軽く息を吸い、身体の内側に意識を集中させる。
そして呼気とともに馬の身体を彩っていた紅が伸び、ひとの背中、そして髪の毛までがちろちろと炎になって揺れた。再び開かれた瞳も、先ほどまでよりさらに紅い。


……………
相手に悪意がなければ基本的に来るもの拒まず(のつもりで本人は接している)去るもの追わず、な奴ですので、馴れ馴れしいくらいの方がいろんな反応が得られると思います。
と、いうかキルシュさんにナンパされるなら(私が)本望です←

キルシュさんの反応が見たくてアラオミナにちょっと本気出してもらいました///







無題
by キルシュ(みねふふ)
2013/02/08 17:26

 ぶつかってしまった彼女は、『構わない』と言ってくれたが同時に忠告もくれた。

「あー……よろけたりしなくてもさ、驚かせちゃったっしょ? 気を付けるよ、ごめんね……お店見てたら、前見んの忘れてて、さ」

 そう答えながらも、どうしても馬の身体に目が行ってしまう。

「いや、珍しいっつーか……それもあるんだけど、綺麗だなーって。ほら、たてがみとか」

 じろじろ見るのは失礼だろうか、礼を言われたくらいだから大丈夫だとは思うけど……ちょっと不安ではある。



―――――

 いえいえ、初っぱなから馴れ馴れしくてすみません……!
 何だかナンパみたいなノリだな、と書いてて思いました´`;

 そしてアラオミナさんの素敵お姉さんっぷりに動悸息切れが……!←←




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