※銀魂―坂田銀時
※映画【劇場版銀魂新訳紅桜編〜万事屋よ永遠となれ〜】のネタバレ有り
※数回しか見ていないので間違いあるかもしれませんが、スルーしてあげるかまたは教えてあげて下さい…。





















※銀時vs銀時、全てを知った後

 俺はあの子に触るのが嫌で、あの子の未来を自信を汚してしまう気がして気が引けていた。理由なんて明白だ。俺の手は、那菜氏に触ることが出来ない程、充分過ぎる位に血で染まって、汚れている。なのに、那菜氏は俺がやんわり突き放したって、諦める様子無く、手を伸ばしてくるから。何時しか、俺は彼女を拒まなくなったんだ…が、それが間違いだなんて、銀さん気がつかなかったんだよ。

 「そう言えば新八、那菜氏は?」
 「…死にましたよ。当の昔に」
 「は?」
 「知らないんですか?チンさん。彼女は一番最初の…」


 ああ、あん時は視界が一瞬真っ暗になったな。那菜氏を守れなかったんだ、俺は。そして、失踪か。いや、全てを知った。

 ……俺は、この手で彼女を…。
 ―――殺してしまった。



 虫の良い話だと思わないか?神楽も新八も一緒に暮らして居たのに、真っ先に俺から奪った物が那菜氏だなんて。気がついていたんだろうか、あの病気も。いや、病気が先に。

 那菜氏の事を…俺が家族以上の感情を抱いてるだなんて。

 好きだって。

 汚れたこの手が那菜氏を連れて行ったなら、救うのも汚れたこの手しか無いんだろうか。返してもらう、那菜氏を。例え、俺が此処から居なくなったとしても。那菜氏の中から俺と言う存在が消えたとしても。

 「那菜氏さん、最後にこんな事言ってたんです。

 ―短い人生だったかも知れないけど、銀時に…皆に会えたから、それだけで後悔なんかないよ。
 あと、銀時……しつこく付きまとってごめんね。好きだよ。

 その言葉を聞いた銀さん、珍しく泣いてて。」


 ああ、那菜氏は俺が居なくなったら間違いなく泣いてしまうんだろう。いや、知らないんだから、泣かないな。ごめん、ごめんよ。銀さん、こんな方法しか思いつかなくて。

 「銀さんも好きだったよ、那菜氏」

 愛してやれなくて、ごめん。願わくば、再び彼女の頭を撫でたかった。



end.

title by 確かに恋だった

20140707


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