右手に宮地、左手に清志

それは突然だったから。
俺はまともな対応が出来なかったんだと思う。
突如として現れた大型台風のように。
俺の周りは只今暴風警報が真っ赤に点滅していることだろう。
台風の中心は静かだと聞く。経験したこともある。
けど、これは全く静かでも何でもない。
寧ろ台風の目なんてあるのだろうか。
普通の一般的な台風ならあるだろうけど。
今、俺の目の前に居るのは人間だ。そう、さっきのは只の例え。
でも間違ってはいない俺の例え。
なんで、この人。いや、この人たちは俺の目の前で睨み合っているのか。
そもそもなんであんたら二人は俺の部屋に勝手に入ってきているんだと言いたい。
時刻は只今8時23分。今日は日曜日。
部活も休みで昼まで寝られると昨日は遅くまで起きていた。
寝起きは悪い方ではないけれど未だ俺の思考はぼんやりと雲がかかったみたいになっている。
あれ。なんで蜂蜜色が二人も居る。
いや、どうしてかなんて知ってるけど。
「…ここ、俺の部屋なんすけど」
「あ?」
「んなもん知ってるけど」
うわー同じ声で一人は不機嫌丸出し。
もう一人は何処か余裕のある感じで俺を見てくる。
顔の造りは丸きり同じ。纏う空気だけが違う。双子?いやいや違う。
はっきりとした事は知らない。知りたくない。
俺難しい事考えるの嫌いだから。
真ちゃんに聞けば分かるのかもしれないけど。
いや聞いても分からないのだよとか言ってたな。
木村さんも大坪さんも驚いてたし。
俺も驚くどころかどうしてこうなったとか言いたかったけど。
いや、まぁあの3人には電話で話しただけだったからお前何言ってんの状態だったと思うけどさ。
俺絶対頭おかしい奴だと思われたよ。真ちゃんなんて完全に引いてた。
どうしような、これでお前とは相棒解消なのだよとか言われた日には。
俺、この人殴っていいかな。いいよな。真ちゃんなら許してくれる気がする。
「宮地サン、清志さん」
「どうした。つーか、ぼさっとしてんな轢くぞ」
「顔洗って来いよ。和成」
「へい…」
ベッドから起きて俺は言われた通り洗面所へと向かう。
冷たい水で漸く頭が覚醒してきた。
不機嫌オーラ丸出しでいつもの口癖を2割3割増しで使ってくるのが宮地サン。
俺の事を和成って平気で呼ぶのが清志さん。宮地清志と言う人間が二人になりました。
俺どうしよう。助けて。
「取り敢えず。一夜明けても元に戻らなかったんですよね」
「まぁな」
「ちっ…目の前に同じ顔とか気持ち悪いんだよ」
「それは俺も同じだ」
何て言うか宮地サンは末っ子弟気質みたいで。
清志さんはマジで兄貴って感じするよな。
じゃあ何、俺真ん中?いやいや年齢的に宮地サンの方が上なんだけどさ。
なんて考える余裕が出来てんのは良い事なのか悪いことなのか。
「で、なんで俺ん家来てるんです?」
「行く所なかったからだろ察しろ殴るぞ」
「いってぇ…み、宮地サン相変わらず」
つーかマジで痛いです宮地サン。
俺がデコをさすっていると清志さんがよしよしって頭を撫でてくれる。
何この人。かっこいいんだけど。思わず、きゅんってなった俺がいる。
「家に俺ら二人居るのはちょっとな。昨日和成と居てこうなったからお前の近くに居れば安全だろって」
「あー、なるほど」
思い返せば昨日練習試合の帰りにそれは本当に突然起こった。
試合は当然のように勝って真ちゃんも占いで今日は早めの帰宅がどうとか言っていて自主練はやめた。
俺は試合の中で満足出来ない部分があったから先輩たちからはしっかり休めと言われたけど負けず嫌いなプライドがどうしても休む事をしたくなくて居残り練習をしていた。
それに付き合ってくれたのが宮地サン。
無茶をしないように見張り役として態々パス練を手伝ってくれて。
先に部室で着替えてるって向かった。
そう、そこで。何かがあったんだ。
「なんで二人に分かれたんですかね」
「分かったらとっくに元に戻ってるっつーの」
「俺もあんまり覚えてねーから何とも言えないんだよな」
二人に聞いてもこの返答だ。俺が部室の扉を開けるともう二人になっていた。
あの時は頭が真っ白になるとかそんなレベルじゃなかった。
どうなったか?いや覚えてねーよ。
それぐらい衝撃的で人間って驚くと声も何も出ないんだと生まれて初めて知った。
がしがしと髪をめんどくさそうに掻く宮地サンはやっぱり普段より機嫌が悪い。
「おい、なんつー顔してんだ」
「いて」
あんまりにも見てたから宮地サンと目が合ってさっきよりも小さなデコピンを貰った。
それでも痛い。
「平気って訳じゃないけど慣れてきた。お前がそんな顔すんな」
「俺そんな変な顔してました?」
「心配って言うか、そんな感じ。和成が原因じゃねーから」
「てめ…っ」
柔らかく髪を撫でる清志さんの手に俺は小さく頷く。
この人も二人になる前の宮地サンだ。
稀にだけど二人きりの時に酷く甘やかしてくれる。俺だけが知ってる。
どうしてこうなったのか俺にはさっぱりだけど居残り練習に付き合って貰って遅くなったからとかよく分かんない事が脳内に浮かぶ。
俺の頭を撫でる手を宮地サンが掴んだみたいで同じ顔の二人はにらみ合っていると言う写真でも撮りたい状況だ。
まだこんな馬鹿な事考えられるから一応冷静と言えば冷静なのか。
一番困惑してんのは本人たちなんだけど。
「それ以上ベタベタ高尾に触んな」
「なんでだよ」
「言わねーと分からないってか?焼くぞ」
「ちょ、宮地サン清志さん落ち着いて」
空気が不穏だ。いや清志さんの方は落ち着いてるけど。
この宮地サンは本気で一人二人殺りそうな勢い。
俺が間に入ると舌打ちと共に宮地サンが離れてくれたから小さく息を吐く。
いつになったら元に戻るんだろ。
寝れば治るかと思えば現実は甘くない。
昨日は慌ててたからあんまり見れなかったけど本当に同じ顔だ。
宮地サンって呼べば不機嫌丸出しの顔がこっちを向いて、清志さんって呼べば落ち着いた雰囲気の顔が俺を見る。
宮地清志って人間なのに。
苗字と名前も分かれたみたいで片方呼べば片方しか反応しない。なるほど。
「でも今日は一日休みで良かったですね」
「まぁな。」
本当に良かった。今日も部活だったらどうすんだよ。
ベッドに凭れ掛かる俺は隣にいる清志さんの方を見れば真正面に座る宮地サンがまた不機嫌そうな空気を出す。
「明日からどうすんだよ。流石に俺ら二人で登校は出来ないだろ」
ご尤もです。
「明日までに戻れば良いんですけどねー」
「どうしたら戻るか検討つかねーし。今日一日は大人しくする」
おぉ本当に頼れる兄貴って感じ。
いや宮地サンも普段は頼れる兄貴だからなんですけど。って言ってる俺も段々混乱してきた。
落ち着くために窓の外に見える空を眺めてみると今日は快晴だと言ってた気がする。
見れば天気が良い事なんて分かるけど。
俺の予定ではまだこの時間寝ていようと思ってたから心地の良い天気と気温はまた眠気を誘う。
「まだ寝るのかよお前」
「ん、いや…なんか、」
宮地サン二人とか普段有り得ない状況だけど。
俺にとっては恋人で安心出来る存在だ。
「寝るならベッド行けよ」
落ち着いた声が上から降ってくる。
眠気が増してきたけど首を振って隣にいる清志さんの服を掴んだ。
「心配なんで…昨日、俺が頼まなかったら、こうならなかったかもしれねーのに。ほんと、すみません」
本当なら元に戻る方法とか考えないといけないのに。
「…」
で。なんで沈黙。二人共こういう時に同時に黙るの止めて欲しいんだけど。
視線を向けられてんのはよく分かった。
別に俺の目が良いからって事じゃなくてそれぐらい普通の人間でも分かる。
「あの、宮地サン…、清志さん?」
取り敢えず何か言って欲しかった。3人も居るのにこの妙な沈黙はなんだ。
視線を上げればふわふわの蜂蜜色。あと見慣れた顔。
「ん…っ」
頬に手を添えられたと思えば清志さんの唇が触れていて。
俺は状況が飲み込めず目を閉じる事すら忘れた。
え。なに。いきなり。なんすか。
「キスする時、目ぇ閉じろって言っただろ」
「…え、言ってました」
いつだっけ。付き合って少ししてからそれは言われた言葉だ。
「おい、てめぇ、何してんだ」
「悔しかったらお前もすれば?今の和成可愛かっただろ」
肩を思い切り掴まれたかと思えば今度は宮地サンに抱きしめられていて俺の頭は昨日と同じく混乱状態だ。
清志さんは相変わらず余裕と言うか。
宮地サンに兄妹が居たらこんな感じなのか。
こんな似てても困るけど。
つーか同一人物だけど。
普段よりツン成分多めとデレ成分の多い二人に挟まれ高尾和成は只今混乱中。
「いきなり、どうしたんすか二人共」
「お前のせいじゃないって昨日言っただろうが」
「和成が悩む事じゃないのに悩んでくれたから可愛かっただけ」
だけ。じゃなくて。確かに俺のせいじゃないって言ってくれたけど。
つーか宮地サン苦しいです。
どんだけ強く抱き締めてくれるんですか。
それより抱きしめられてるのに同じ顔が近くにあるってのも不思議と言うか妙だ。
なんか普段より恥ずかしいんだけど。
「和成?」
「なんですか」
「お前耳赤くね?」
「み、宮地サンも言わなくてイイですから」
当然だけど二人きりの時しかこういう事しなかったから他の視線がある状況に慣れていない。
意味がないと分かっていても思い切り抱き着けば宮地サンの身体が思い切り震えて俺の視界はいきなり変わった。
ちょっと待って。なんでだ。
で。この状況を誰か分かりやすく説明して欲しいんだけど。
あれ、俺何か言った?
突然宮地サンに押し倒されて、そのまま。
「ちょっ、そこ、っあぁ…!」
ズボンを脱がされて上のシャツまで脱がされかかっている状況。
普通上から脱がすだろとかそんなツッコミをしてる場合じゃない。
なんで、この人たち発情してんだって事だ。さっきまで俺反省モードだったのに。
しっとりとした空気が流れてた筈。
これから3人で元に戻す方法を考えようぜ的な流れになる筈だっただろ。
「ひっ…ぁ、あっ、や、だ」
「嘘つくなって」
「あっ、清志さ、あぁ」
清志サンは俺の胸ばっかり弄ってきて、さっきから腰の辺りに熱が集まっているのがよく分かる。
もどかしい。突起を摘んでは弾くその指が焦れったくて。
あぁくっそ、もう良い。
身体が素直で困る。普通好きな人に触られたらもっと欲しくなるもんだろ。
それも今日は二人も居る。
吹っ切れたとばかりに俺は縋るように見上げた。
普段だったらこのまま下を触ってくれるのに。
「ぅあっ!あぁ、なっ、み、ゃじさ」
「そっちばっかり気ぃ取られてんなよ」
「っんん、ぁ」
太腿の内側に唇を寄せられてそのまま強く吸われた。熱い息が俺の勃ち上がった性器に当たってそれも酷くもどかしい。
直接的な刺激は与えられていないのに普段では絶対に有り得ない箇所を同時に責められて俺の頭は飽和状態だ。
だめだ、ほんとうに、気持ちいい。
「もう触ってやれば?和成も辛いだろうし」
「てめぇに指図されなくても触るっつーの」
「ふゃっ!あぁ、っああ、みやじ、さ…ゃ」
突然熱くて大きな手が俺の性器に触れると容赦なく上下に扱かれる。
足を大きく開かれその間に宮地サンが居て閉じる事も出来ない。
ヒクヒクと震える先端からはとめどなく蜜が流れている事実から目を逸らしたいのに。
指先でそれを掬い音を立てて擦られると厭らしい音が室内に響く。
「あ、ぁっあ、ゃあ、きよし、さんっ、ん」
「こっち弄られるの好きだよな」
「っ…ふぅ、っあ」
ねっとりとした舌が俺の立ち上がった乳首を舐めて口の中へ。
舌先で転がされてもう片方は指先で摘まれた。
同じ手の感触が。上と下両方で違うタイミングで速度で蠢く。
清志さんは俺の頭側に座っていて。
下半身からは卑猥な水音が聞こえて。
もう、だめだ。やばい、でそう。
「っ〜…んんっ!…ん…ぁ、あ、はぁ」
「気持ちよかったか?」
「何口抑えてんだよ」
「ふっ、ぁ…っ、そ、んな、みないで、ください」
少し弄られただけでイった俺に向けられる二つの視線にまだ窪みからは白濁の液が溢れる。
っ、宮地サンもまだ触ってるし。
清志さんも楽しそうに笑って俺を見ている。
見下ろされる視線と不機嫌に見上げてくる視線に俺の頭はどうにかなってしまいそうだ。
恥ずかしい。どうしようもなく恥ずかしい。
全身の熱が上がっていく感覚。
イったばかりなのに二つの見知っているのに慣れない視線に俺の下半身がまた疼く。
信じらんねー。俺の身体なのに。
「っ…」
「また勃ってるけど、どうした」
「清志さ…っ、言わない、で、」
「俺らに見られて感じてんのか」
「っ、だから、宮地サン、もっ…あっ!」
また柔らかく握られて俺の腰が浮く。
ぁ、だから、気持ちいいんだって。
もう俺変態だ。だって、こんな見られてまた勃ってんだから。
「……、和成。お前ちょっと立て」
「へ…?」
「おー、そうしろ手伝ってやる」
「え、なんすか。何、」
今まで仲の悪かったと言うか不穏な空気だった二人がいきなりぴったりと息を合わせてきた。
嫌な予感がする。
するけど達したばかりの身体は怠くて俺は二人に立たされ何故か壁に手を付かされると言う状況だ。
本当に、なにこれ。
まだ太陽は東寄りにあるからすげぇ恥ずかしい事してる気がっ。
「ぅあっ、な、に、ゃ、やだ…っ、き、清志さっ、ゃ」
「さっき俺こっち弄ってやれなかっただろ?」
「やっあぁ、あ」
俺の後ろに回った清志さんは自分の指を舐める。その仕草に背筋が震えた。
妙な色気があるって言うか。
その意図が分かっているからなのか。
そのまま俺の腰を撫でて白濁が垂れた孔に触れる。
指先で皺を伸ばすかのように引っ張られゆっくりとその指が侵入してくる。
「ぁ、あっあ、っ」
「気持ちいいだろ和成」
「あっ……」
名前を。耳元で名前を呼ばれて俺の腰がピクリと揺れた。
指が奥まで、入っていく感覚に息を吐く。
「あー、くっそ、我慢の限界だ、もう良いだろ」
「おーいいだろ。」
忘れてた訳じゃない。
動こうとしなかった宮地サンが焦った余裕のない表情で腰を突き出している俺と壁の隙間に入ってきた。
驚いている間もなくさっき手で弄られた性器に、宮地サンの舌が触れる。
「あぁあっ…!ぁ、みゃーじさん、んぅ…ふぁ」
ぬるりとした腔内に包み込まれると容赦なく吸われ宮地サンの舌が俺のカリ部分を執拗に舐めまわす。
腰が抜けてしまいそうになった所で途中まで入っていた清志さんの指を自ら奥まで入れてしまい甲高い声が上がる。
なにこれ、何だよこれ。
「すっげ、締め付け」
その一言で俺の全身は更に熱を帯びた。
駄目だ。駄目。
耳元で清志さんの浅くなった呼吸が届いてどうしようもない。
ぐらぐらと視界が揺れて。ナカで折り曲げられた指が捜してる。
「高尾…っ、すげぇ硬いぞ」
「やっ、いわなくて、ぁ、いいです…っ」
後ろを意識すれば竿を扱き、亀頭を舐める宮地サンの視線が俺を捉えてくらくらする。
壁に手を付いてなきゃ自分の身体を支えられない。
自分の呼吸と下から響く水音が俺を余計に興奮させていく。
吐く息が熱い。
項辺りにかかる息すら今の俺には刺激になって後ろにいる清志さんの硬いものが当たってる。
「はぁっ…はっ、ぁ」
「和成、大丈夫か?」
「清志さ、ふあ、んぁ、あ」
「そっちばっか気ぃ取られてんなって言ったろ」
清志さんの指がある一点を掠める。
後ろを振り返ろうとすれば思い切り卑猥な音を立てて吸われると俺の腰が震えて呆気なく達した。
「ぁああっ!ん、んっん、…はぁ、はっ」
身体が崩れ落ちるより先に宮地サンが窪みを円を描くように舐めて達したばかりのそこを執拗に舐める。
もう、ほんと、無理。俺、もう、出ないって。
「高尾舐められるの好きだろ」
「あ、息、だめ…」
太腿に垂れる精液を舌で掬う姿に思わず頷きそうになる。
宮地サンだから好き、なんて絶対言わないけど。
身体を支える事が限界なのにまだ俺の身体は開放されなくて。
「っ、あ、やっ!清志さん」
「舐められるのが好きって聞いたから」
「だからって、んゃ…そこ、きたな、ぁっあ、ゃ、宮地サンも、指、っはぁ」
いつの間にか清志さんがさっきまで指で弄っていた孔を拡げて。
し、舌を。入れてくる。
宮地サンも便乗して人差し指で俺の入口を拡げて、奥へと入っていく熱い舌に今度こそ頭がおかしくなりそうだ。
ヒクつくナカは指よりもっと違うものを求めてるって言うのに。
ざらついた舌が容赦なく俺の内部を舐めるから。
思い切り尻を突き出す形になってしまった。
「っんん〜…あっ!ぁ、みゃー、じさ、ぁあ」
「んっ…俺の名前だけ呼んでろ。轢くぞ」
信じられない。また勃っていた性器を舐められ、後ろの孔にも舌の感触。
普段なら絶対に味わう事のない感覚と責め方に俺の足は震える。
二人に支えられて漸く立っている状況だ。
宮地サンの指が引き抜かれ物足りなさを覚えると舌と一緒に入ってきた、清志さんの指なのかかどっちか分からなくなってきた。
「あ、ゃ、あぁ、っんぁ、…っ!」
指先が俺の一番感じる箇所を押すから。
俺は背中を仰け反らせ、また勢いよく欲を吐き出した。
頭の中だけでなく視界も真っ白に染まり、今度こそ俺は崩れ落ちた。
本当に。それは突然だったから。
俺はまともな対応どころかまだ明るい内から何をやってんだと。
思って反省したいって言うのに。何なんだこの状況。
俺の上には、あれ、宮地サン?清志さん?どっち
「んっ…清志さん?」
「ちげーよ。やっぱヤれば良かった」
「宮地サン…?」
「酷い声だな、和成」
あんたらのせいなんですけど。
どうやら俺は思い切り意識を飛ばしていたみたいで。
そりゃああれだけ弱い所ばっかり責められてイかされたら、誰だってこうなる気がするんだけど。
俺を覗き込んでくる同じ顔に、あー、まだ戻ってないんだとか。
身体綺麗にしてくれたんだとか。
やっぱりちょっと一発殴らせて欲しいかもとか。
色々浮かんだけど清志さんの手が気持ちいいから俺は大人しく二人を見上げた。
「お前さ、あそこで意識飛ぶとかねーわ」
「流石に気絶してる和成抱くのは気が引けたからやめた」
「っ、当然の判断じゃねーですか」
口を開いて思った。やっぱり殴りたくなった。
あのまま続けられてたら今俺は無事じゃない。
散々イかされたって言うのにあれ以上は流石に無理だ。
「つーか、元に戻ってないですね」
「あー、それだけど高尾とヤれば戻るかもって」
「はぁ?なんですか、それ根拠は?」
「俺らの勘?」
ちょ、ちょっと待て。この人たち何言ってんのか分かんないんだけど。
え、待って。こっち来んなって。助けて。
大坪さん木村さん真ちゃん!
宮地サン二人は流石の俺でも無理っ。

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