∵ <特に意味の無い叫び 不幸続きの主人公が最終的に救われるというのが物語の、特におとぎ話や絵本では王道ですが、 このお話では最後まで主人公の少女は不幸のまま終わります。もうひたすら不幸不幸不幸不幸の連続です。救いなんてものは一欠片もありません。 これだけの不幸に見舞われる少女ですが、彼女は何も悪いことはしてません。むしろ粗悪な環境で一生懸命生きていました。 それなのに不幸なまま死にます。 物語として見れば不条理極まりないかもしれません、でも現実として考えるのなら… こういうことってもしかしたら珍しいことじゃないのかもしれないと、そのことに読み続けるうちにふと思い至ってしまって、その瞬間スッと背筋が冷えました。 おとぎ話では不幸に見舞われても一生懸命生きていれば救われるけど、現実ではそうはいかない。 そういうただの現実の恐ろしさを、この絵本を読んで気づかされてしまいました。 ゴーリーの絵本はほんとに恐い。(けど止められない) なんだか長々と小難しいことを書き綴ってしまいましたが、とにもかくにも絵のなかに付いて回るトカゲだか何だか解らん不気味生物がもう気になって気になって仕方がない。 |