空想のオチを考えたらこうなった。
2012/10/03 03:55


※空想庭園依存症IFネタ
※バッドエンド
※後継者編の最後
※名前は黒神ひめで固定



「ままならねーな、人生は」


嬉しそうに涙を流す安心院。彼女の手から、最後の手のひら孵しが灰となり消えていく。
会場の人間誰しもが平和に解決したと胸を降ろした時、一人の少女の声が静かに会場に響いた。


「なじみちゃん」


抑揚のない冷めきった声に、呼ばれた安心院は涙を引っ込めて息を呑む。喜びで浮足立っていた彼女の心が、一瞬にして凍りついた。冷や汗をかきながら振り返れば、それに釣られて同じく振り返るめだか達。
その視線の先には藍色の髪の少女が一人、ぽつんと立っていた。まるで、そこだけ切り取られた様に空気が違うのは気のせいか、それとも――


「ひめちゃ「嘘つき」


もう何も聞き入れないと言うかの様に安心院の言葉を遮るひめ。下を向いていた彼女がそっと顔を上げれば、安心院達は彼女にかける言葉を無くしてしまった。
光のない濁った双方の瞳を向けられれば、当然の事だと言える。


「なじみちゃんの嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つきひめのこと捨てないって言ったのに言ったのに信じてたのになじみちゃんまでひめのこと裏切った嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌いみんな嫌い大嫌いなじみちゃんの言う通りだったねみんな消失しちゃえば良かった今からでも遅くないかな私のこと愛してくれない禊くんも嘘つきななじみちゃんも大嫌いなめだかもみんなみんなこの世界ごと消失しちゃおう」

「っ、止めるんだひめちゃ――」


「さ よ な ら」













「あれ?」


ふと我に返った善吉が辺りを見回す。
なんら先ほどと何ら変わらない光景。ボロボロな服を纏うめだかに、自殺未遂をし涙を流す安心院。会場には観客達がざわついている。


「俺ら、何してたんだっけ?」

「どうしたのだ善吉。安心院なじみの自殺を食い止めたところだろう」


怪訝そうに自分を見遣る幼なじみに、この違和感は気のせいだと完結させ善吉はめだかに駆け寄る。
傍らで涙を流している安心院のその涙が、嬉し涙だと信じて疑わずに――



「さよなら、ひめちゃん」




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安心院がめだかサイドになった時に真っ先に考えた空想の最後。個人的にこのエンド気にいってますが、皆さんハッピーエンドの方が良いですよね…(笑)

本当はもっと細かく描写しようと思ったのですが、まぁネタなのでこんな感じで。もしこのエンドが正式になることがあればもっと細かく書きます(笑)


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