※ストロベリー☆ナイトの番外編になります。
何時にもましてプリンス→→→春歌傾向強めです。
あくまで番外編なので色々ぶっ飛んだ内容になっています。
管理人の趣味が丸出しでも良い方のみ閲覧お願いします。
ちなみにコメディ成分が9割です。








「本当に素敵な一曲でした、続きましてST☆RISHの皆さんスタンバイお願いします」

準備が出来たのだろうか、声を掛けられて腰を上げれば横へと移動してきた春歌が
ニコリと微笑んだ。
それに見えない様にアイコンタクトを送るとステージへと移動する。
春歌へのインタビューが始まった様で、
司会者の声と共に春歌の高いけれど落ち着いた声が聞こえる。
特設のステージにそれぞれがスタンバイする。
同時に皆同じ緊張を持っていた。

春歌が見ている。

何となく笑ってしまいそうな理由だが絶対にそうに違いない。
今日ばかりはこのインカム型のマイクを恨みたい。
マイクを握りしめていないと手持無沙汰を感じるからだ。
レン等は何時にもまして念入りに身だしなみをチェックしていた。
鏡に向かう事数時間。
聖川さんに至ってはポーカーフェイスを装っていたが
何時もよりも落ち着きが無いのは明白で。
翔も軍帽の向きはどうだろうかと楽屋をウロウロしていた。
四ノ宮さんはそれをニコニコと見ていたけどさりげなく
一番決まっている様に思えるから始末におけない。
音也と言えば、春歌と一緒だという譫言を
数時間に渡り繰り返していたけれどステージに上がってしまえば
何時もの雰囲気とは違うそれにこの面々の凄さを感じずにはいられない。
自分はと言えば、身だしなみは完璧。
ポジションも抜かりは無い。歌もダンスも練習は怠らなかった。
それは他のメンバーも同じだ。だけど今日は何故か何時も以上の気迫を感じる。

「それではST☆RISHの皆さんでTV初登場の新曲、『INSPIRE』です!」

司会の声と共に鋭いイントロが流れる。

それと同時に後ろから那月と翔が動き出す、そしてレンと真斗
次に音也と私だ。伏せていた顔を上げてステージの目の前、観客を見上げる。
真っ暗だったステージに光が落とされて、観客の悲鳴にも聞こえる歓声。
この楽曲は序盤はスピード感を持って始まり、
段々とそれが加速していくイメージの楽曲だ。

音也が歌い出すと他のメンバーは
後ろで二人一組の形でそれぞれのダンスを繰り広げる。
其々のペアが歌っている時は
ダンスをしながらもそこに自分の歌声を挟んでいく形だ。
音也のマイクに割り込む様にして顔を近づけると
それを振り払う様にするパフォーマンス。
六人一緒に歌う所からがこの曲の見せ場だ。

激しくなるダンスパフォーマンスは息を揃えなければ綺麗には魅せる事が出来ない。
今度は二人が三人になり、お互いに対立する様に歌をぶつけあう。
メンバーは当時のAクラスとSクラス。
激しいダンスに額を汗が伝う。終盤に差し掛かり、
自分のソロの番だ。
他のメンバーが膝をついてその場に伏せる。
その真ん中で歌うのは緊張する。


春歌が目の前のステージにスタンバイしたのがしっかりと目に映る。
この曲が終わった瞬間に春歌の曲へと移るのだろう。
しっかりとマイクの位置を確認しながらも、
こちらをじっと見つめる春歌に、
届く様に最後の最後まで歌いあげる。
これが今もてる自分達の全てであり、築いてきた実力だ。
歌は終わり、ダンスだけになっても歓声は止まない。
段々とフェードアウトする様に後ろへと下がりながら踊る。

最後に被っていた帽子を放るとステージを走り出す。

そうしてST☆RISHのステージは幕を下ろす。


「…ハァ、やべ結構疲れた…お疲れさん」

一旦ステージから引き揚げたメンバーは普段よりも息が弾んでいる。
翔は水を一気に煽ると労いの言葉をかける。

「何だか緊張しましたね、次は春ちゃんの曲だから早く席に戻らないと」

汗を拭いながらも皆の興味は次の春歌の新曲へと移っている。

「レディの新曲も結構ハードなものらしいからね見ものだね」
「ハルのステージを間近で見るのは初めてだからな、しっかり目に焼き付けておこう」
「春歌のステージ…俺嬉しすぎて」
「分かっていますよ、死んでしまいそう、でしょう。いいから早く戻りますよ」

こんな所でモタモタしていたら曲が終わってしまう。
一番焦っていたのはトキヤだ。
さっさと席へと戻れば丁度タイトルが読み上げられた所だった。
ゴクリと息を飲む。
目を伏せたまま静かにステージに立つ春歌が
そこからはしっかりと見る事が出来た。





up2012/04/22


趣味とかもう色々なものを全て混ぜ込んだら予想以上の長さに…
春ちゃんのステージとかもう。一杯また書いてしまいそうです。






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