凛とした秘書の姿はどこにもいない。
いるのは娼婦のように淫らな愛人だ。
勤勉でストイックな美しい女は、今、頬を染めて身悶え、男を咥え込んで喜んでいる。
社長の思うままに育てられた。
そういう風にされてしまった。
…もう以前の彼女には戻れない。


「あっ、あっ、ひ、あー…いっちゃう…っ、イッちゃう… だめ、だめ、社長のおちんちん気持ちいいの…ッ」

「良いぞ姫子、俺のチンポでイけ、よがり泣いていっちまえ」

「ひ、あ、あっあっ、あ、っ…――」


ギッ、ギッ、ギッ、ギシ…ッ!

ソファに押し付けられていた姫子の腰が、ビクンッ、と大きく跳ねあがった。
背中が仰け反り、尻が浮く。
痙攣するように何度も下肢が跳ね、姫子はその一瞬、意識を飛ばしていた。
絶頂で締め付けてくるイヤらしい膣を、男は腰を打ち付けて蹂躙した。
滅茶苦茶に掻き回して穿ち、押し付けた亀頭をゴリゴリと擦り付ける。


「っう、う、…ああ…ッ姫子!」


たまらないとばかりに愛人の名前を口にして、社長は今にも暴発しそうに脈打つペニスを引きずり出した。
直ぐに姫子に乗り上げ、掴んだそれの先端を彼女へと向ける。

ビュル…ッ

勢いよく吐き出された飛沫は、姫子へと降りかかった。
頬から胸元に白い線が引かれる。
乱れたレディーススーツを汚す。
ヒクヒクと絶頂感に頭を痺れさせながらも、姫子は慣れた仕草で唇を開いて、赤い舌を外へと出していた。
いやらしい唇にも精液がかけられる。

びゅる、びゅ…、 …ドロォ…

ペニスを根本からカリ首へ扱きあげ、腰を浮かし、姫子の顔へと擦り付ける。
粘ついた残留を押し出すように吐き出して、姫子の顔を濡らしていった。
汗で湿った前髪に、化粧の落ちかけた鼻筋に、ずれた眼鏡に、汚れた唇に…。
生温かい白濁がべっとりと張り付き、重たげに垂れ落ちていく。


「っん…、ふ、んっ、く…んぁ…」


舌の上に吐き出された粘つくザーメンを、唾液と一緒に飲み込む。
口回りを舐め、震える指で頬を拭って舐め、喉に張り付く感覚と鼻に残る青臭さに吐息がこぼれた。

はぁ、はぁっ、はぁー…っ、はっ、

二人の乱れた呼吸が混ざりあう。
けだもの同士の交尾のような、そんな息遣いの名残があった。

――ギシ…ッ

手に持ったペニスを射精後も扱いていた社長は、再び姫子の両足の狭間へと体を戻した。
揺らめいていた姫子の視線が、ふと男へと定まると、彼女は思わず身を竦めた。
射精したばかりの筈の男の肉塊は、硬く芯を持ち、すっかり勃起している。
その反り勃ったペニスが、姫子の収縮する腟内へと、挿入されてしまう。


「あぁああ……っ ああ…っあぁん…ッ、そんな、社長、ああ…そんな… だめです…ダメ、わたし…っ」

「うん…? どうした姫子…まだ俺の機嫌はなおってないぞ」

「んん…っあぁー…、あ〜…っ こ、壊れちゃう…っ、おちんちんだめなの…っ、いい…すごい… ああっあ、あっ…ああぁん…っ、おまんこ壊れちゃう…っ」

「スケベなお前なら大丈夫さ、…ほら、俺のチンポもっと締め付けろ……。うっ、うっ、…良い子だなぁ…姫子…」


ギッ、ギッ、ギッ、

ソファが絶え間なく軋む。
社長が獣のごとく打ち付けてくる。
飼い慣らされた姫子は快楽に溺れ、両足を男の腰に絡めていた。

淫らな時間からは、まだ開放されそうにはない。












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