姫子の足の付け根を鷲掴み、男は腰を小刻みにゆすった。
絶頂への兆しをお互いが感じていた。
これまでにない体の相性の良さに、ひとり、住職が嘲笑う。


「っあ、あ、あぁーぁんっあん…ッ! はぁ、っ、あー…ィく…イくぅ…っ!」


男の上で女が絶頂に仰け反った。
ひくひくと痙攣するほどの強い快楽。
収縮する蠢くいやらしい膣壁に絞られ、男もまた後を追うように射精した。

ぐったりと体を倒してくる姫子を抱き留め、はっ、はっ、と呼吸する唇に吸い付く。
舌を押し込んで上顎や舌先をくすぐれば、それに応えるように姫子の舌は男に絡みついた。
唾液の糸を引いて舌と唇が離れ、そして繋がっていた体も離れていった。

ハァッ、はぁ、はぁっ、

畳の上へと姫子が手を突いて座り込む。
全身の肌が痺れて疼いて、絶頂を確かに迎えたのに治まりがきかない。
飢えた女の体が、男を欲しがっている。
住職が新しい避妊具に付け替えているのに気付き、姫子は震える体を動かして四つん這いになった。

――もっと“男(けだもの)”に犯されたいと、姫子(けだもの)は尻を突き出した。


* * * * *


その後も、未亡人の体は弄ばれた。

姫子がこの茶室へ訪れる前にも、女を嬲っていた筈なのに…煩悩にまみれた坊主はほとんどインターバルもおかずに姫子を犯した。
わずかな休息さえ女を嬲る。
口移しで飲まされる生温い水と、喉奥に送り込まれる男の唾液。
喪服を剥ぎ取ってさらした裸体をじっくりと眺められ、所有物とばかりに唇の痕を残していった。

外はとっくに暗くなっている。
行灯だけが照らす室内で、男と女は何度目かも知れず、体を繋げている。


「あぁ…、…はぁ…っ…ん、ぁー…、あぁ…ん…ァっ……ぁん…」

「ああ…気持ちいい…チンポが溶けそうだ…。姫子さんも気持ちいいね…?」

「ぁ…は…っ、…いい…気持ちいい…、…ああ…あー… きもち、い… これ、すき…このちんこ好きぃ…」


破られた避妊具のパッケージや、投げ捨てられた使用済みのスキン。
用意していたものを全て使い果たした男は、恐ろしいことに未だ勃起し続けるペニスを、姫子の膣内へと挿入していた。
隔たりのない性器が繋がりあっている。
そのことに、姫子は気付いていない。
嬲られる快楽に堕ちた女は、体をゆだね、喘ぐことしか出来なかった。
硬さはやや衰えているものの芯はしっかりとあり、太いままで、男の狂ったような行為は止みそうにない。
スローセックスの緩やかな動きでじっくりと女を味わっている。


「ぁ、ぁ、…あぁ…っあー…ぁん…」

「そろそろ…イきそうだ…… ああ…イく……イく……っ」


女の裸体をあぐらを掻いた膝の上に抱き、対面座位を楽しんでいた男は「う…っ」と呻いてその動きを静止した。
精液にもならないようなさらさらとした液体を、トプ…トプ…と力みながら絞り出す。
この体液の中に子種はまだあるのか、いないのか…。未亡人の膣を濡らす。
半ば意識を飛ばしている姫子はぶるりと震え、膣内を収縮させて肉棒を舐めしゃぶった。


「…姫子さん…? ふふ…良すぎてまたトんじゃったのかね…?」


意識のなくなった姫子を畳の上へと寝かせ、締め付けてくる膣内からペニスを引き抜いた。
グシャグシャに乱れ所々に白いシミつくった喪服の上に横たわり、意識を飛ばした姫子の体は小刻みに痙攣している。

だが、朝はまだ来ない。
狂宴は終わらない。


「本当に、手放し難い女だ…」


これが一時の休息だと姫子が知るまであと――…。


end

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