絶頂に腰を揺らす姫子を押さえつけ、男もラストスパートに向けて、気持ちの良いままに打ち付ける。
うねる淫らな襞を掻き分け、男はひときわ深く叩きつけた。
「っう…!」
低くうなり声をあげて男は射精した。
汗ばんだ肌がぴっとりと繋がる。
忙しない呼吸。震える腹筋。
収縮する膣内を味わいながら、びゅるびゅる、と精液溜まりにたっぷりとぶちまけられた。
お互いの跳ねた呼吸が徐々に落ち着いてきても、男は余韻に浸るようにゆるゆると抜き差しを繰り返している。
「はぁ…、気持ちいい…最高…。姫子ちゃんこんなにエッチな体してたんだね…」
「ん…ふ…っは…、ぁ…だめ…擦っちゃだめ…、イっちゃう…またイっちゃう…」
「じゃあもっと擦ってあげる…」
射精してやや柔らかくなったものの、肉厚のペニスで膣を嬲るように擦られ、姫子は立て続けに絶頂を味わった。
ビクッ、ビクッ、と体が痙攣する。
なおも奥を叩かれ続けて気が狂いそうな数分間を味わい、男もまた射精した。
収縮する膣内がコンドームを絡め取り、ラテックスを置き去りにして柔らかいペニスだけが抜け出て行った。
しわくちゃによれたコンドームを摘まんで引きずり出せば、女の尻が痙攣するようにビクビクと跳ね上がった。
どうやらまた軽くイったようだ。
コンドームの口を縛り、たっぷりとザーメンが溜まったそれを、姫子の膣内へと差し入れてしまった。
「お店には捨てらんないからさ、姫子ちゃん、ちょっとここで隠しててよ」
「ん…っぅ…あ…、ん、うん…」
従順な姫子を膝の上へと抱き起こし、まるで恋人にするように唇を触れあわせた。
唾液を塗りつけながら舌先で口内を遊び、チュッ、チュッ、と震える舌を吸っていく。
たまらず姫子は男の首へとすがりつき、飢えを満たす仕草で舌を差し出し、いやらしいキスに夢中になった。
「姫子ちゃん、ひさしぶりのセックス、どうだった? オナニーよりセックスの方が気持ちいいでしょ」
「っん…ぁ…っ、…ぅん…うん…」
「このままホテルいこう。エッチな声、いっぱい出せるよ。…喘ぐ姫子ちゃん教えてよ」
機嫌が良さそうに笑いながら、男は姫子の乱れた衣服をなおしていった。
姫子は抵抗もせず身繕いを手伝って、脱げ落ちていたショーツに足を通した。
下半身がとろとろだ。
膣内にある薄いラテックス越しに生々しいザーメンを感じて、興奮で気が狂いそうになる。
熱く疼いて腰が揺れてしまう。
腰を抱かれるまま賑やかな店を出て、ネオンが群れる場所へと夜道を歩く。
冷たい風に肌が触れても、酔いはさめそうになかった。
頭がぼんやりして、体はあついまま。
「俺と姫子ちゃんってHの相性すごく良いみたいだし…今夜だけじゃなくてさ、これからも気持ちいいことして遊ばない?」
「…それって…」
「俺、上手いと思うんだけど。オナニーよりずっと気持ちよくしてあげられるからさ…考えてみてよ」
姫子は火照ったままの顔を伏せた。
言われた言葉を何度も頭の中で繰り返し、道徳や貞操を考える前に、居酒屋でのセックスを思い出す。
震える唇が歪み、そっと微笑んだ。
――この夜、手練れた遊び人の男によって、一人の女が淫欲に飲み込まれた。
酒の席での過ちで済む筈もなく。
男友達によって『友達』は姿を変えられ、セックスフレンドに仕立て上げられてしまう。
体が味わう気持ちよさに、姫子は今までの自分を打ち捨てた。
END
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