──くにくにっ、


「……っんん、ぁ…でぃ、お…や、めて…」
「別に大した事はしてないだろう」


それは絶対に嘘である。
現在、ジョナサンはディオの手によってシャツを開けさせられて延々と胸元を弄ばれていた。
始めは後ろからぎゅう、と抱き付かれただけなのだが、有ろう事かシャツの上からぺたぺたと胸板を触ってきたのだ。
今思えばこの時点で何かがおかしいと気付くべきだったのかもしれない。
勿論、彼の暴走を阻止すべくジョナサンも反撃に出たが、なんやかんやと脱がされたり揉みしだかれたりと行為は悪化していくばかりだった。


「も…、っあ……いや、だ!」
「嫌だと? こんなに立たせておいて何を今さら」
「っひ、! うあぁ!」


彼の指がぷっくり主張する乳頭を摘まんでこりこりと辱しめていく。
胸元を弄ばれただけで善がる声を上げるなんて考えられなかった。


「ところで、だ。ジョジョ」
「はぁっ、…ん、ぅ」
「搾乳をしてみたいんだが」
「………は、ぇ?」
「だから搾乳を」
「い、いいよ! 二回も言わないでくれ!!」


急によく分からない発言をする吸血鬼に、流石のジョナサンも困惑の表情を浮かべる。
しかしその間にもディオはジョナサンの胸板を触り続けながら言葉を続けた。


「何故だか知りたいか?」
「いや…、あまり…」
「母乳の原料は血液だ。血液から作られるならば吸血鬼にとって母乳は食料になりえるのか試してみたいと思ってな。それにお前が母乳を吹き出しながら悶える姿は背徳的かつ扇情的で中々にくるものがある」
「きみは本当にぼくの話を聞かないね」


義弟は変わってしまった。
時の流れとは何とも残酷である。
どうして彼が自分の厚い胸板なんかに拘るのか、その思想を理解出来る日はジョナサンにはきっと訪れないだろう。


「まぁ まずは種付けだな」
「ッ!? た、た、たねっ……!!」
「安心しろ、必ず孕ませてやる」


彼の片手が下腹部を優しく撫でてきて、ディオが本気だとジョナサンは察した。
有言実行なディオの事だ、孕ませるまであんな事やこんな事をされてしまうに決まっている。
それだけは何としても回避したい。


「だめ、だ! ディオ…っ!」
「暴れるなよ ジョジョ。脱がせられんだろうが」
「ぼくは男だから無理だって!」
「そんな事は知っている。それでもお前を孕ませたい」


不意に首筋へ口付けられ、先程と少し雰囲気が変わった彼にジョナサンの警戒心が緩む。
まるで無い物ねだりをしている子供のようで、思わず手を差し伸べたくなってしまう。


「…なぁ? ジョジョ」


抱き締める力が強くなる。
やっぱり自分は彼に甘い、と思いながらジョナサンは下腹部を撫でるディオの手へ自身の手を重ねた。


「……お手柔らかに頼むよ」



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ジョナぱいを心行くまで堪能する男、ブランドー!
なんやかんやはなんやかんやです



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