近況報告電波を飛ばして


「もしもしモスバーガー」
『…何言ってんだテメェ…!』
「いやぁ、昔流行ったよねーって」
『あ?そうだったか?』
「さぁ?」
『……用件を要約して述べろ。ただし5字以内で、だ』
「うっそー、それ何も伝わらないし伝えさせる気がないじゃん。……えっと、"収穫アリ"?お、4文字」
『どーりでいつもの二割増でテンション高ぇ訳だ』
「そういう倉持も随分機嫌良いじゃん。いつもならもう電話ぶっちぎってんのに」
『テメェと話してたら金が無駄だからな!』
「パケホだろ関係ねーよ」
『気持ちの問題じゃね?あと時間の無駄』
「後付けはんたーい」
『知らねーよ。つかお前用件それだけか?切るぞ?』
「あーっとタンマタンマ!んだよ良いだろ?どーせ格ゲー中のく」
『だーっ!チキショーお前のせいでゲームオーバーなったじゃねーかテメェェェ!!』
「やっぱり。人に罪を擦り付けんなって。言い訳は見苦しいぞ倉持」
『コノヤロウ…!………で、例の後輩がどうかしたのか?』
「察しが良くて助かるぜ。話が早い。いやぁ実はさ…今度のコンクールのペア頼んじまった」
『…………は?』
「いやだから今度のコンクールのペア頼んだの!」
『…………』
「おーい倉持くーん?」
『……正気か……?』
「イエス」
『…クリス先輩は?』
「快くオーケー」
『するわきゃねーだろ!』
「はっはっは。うん、ごめん8割嘘」
『コンクールは?』
「それだけマジ」
『…おいおいマジかよ…』
「だからマジだって」
『そいつは賞取りすぎて飽きたから今回のコンクール捨てた、って訳じゃねぇな?』
「まさか。それはねぇよ」
『……なら、まあ、頑張れや。今度そいつ拝みに行くから』
「お前ってなんだかんだ言って優しいよな。悪く言えば苦労人だけど」
『死ね腹黒!』


「つかお前は何で機嫌良かったんだ?」
『あ?あぁ…なんか亮さんにもお気に入りの子ができたらしい』
「……パードゥン?」
『亮さんにもお気に入りの子ができたらしい。だから当分は自主練無しだと』
「…………」
『んだよ?』
「いや、うん……そのお気に入りの子を拝んでみたい気がするけど、命がけになりそうだわ」
『ヒャハ!違いねぇ!……っとこんな時間か。ワリィけど切るぞ。次自主練再開された時しばかれない程度に新譜やっとかなきゃだからな』
「おう。んじゃ頑張れや」
『はっ。お互いな』





 
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