私はよく1人で留守番することが多いんですけどそれに対して雲雀さんがうるさいんですよね。いや、私にだけじゃないんだけど私の家の地区で帰宅してから1人で留守番する人達に何故かしつこく風紀委員がつきまとってくるんですよ。どうやら最近、事件が多いらしくて危ないから1人で居るなってそんな事言われてもどうしろっていうんだか。雲雀さんは私が入学した時から居て目つきがするどいし不良の頂点に君臨してるから怖かった。早く卒業してしまえ!とか思ってたのに雲雀さんは何故かまだ並盛中に通ってる。え?先輩?ずっと居るつもりなのかよ!とか、思ったんだけど噂によれば来年は近場の高校に行くらしい。そんな雲雀さんに私はつきまとわれている。他の風紀委員のがマシだ。たとえば草壁さんとかなら「私が悪かったです。事件が解決するまで友達の家にお世話になります」とか言ってたと思う。だけど雲雀さん命令口調なんだもん。
だってさトンファーで後ろから頭殴られて「これ以上怖い思いしたくないなら1人で家に居るのはやめなよ」って初対面の人にやられたんだよ?これ以上ってか貴方が私の前に現れなければ怖い思いせずに済みましたって感じだよ。てか、何で私が家に帰ったら1人ってわかんだよ!ストーカー?私を?ないない。て、ことで私は今日も彼の言葉を信じず後ろからちょっと距離を置いてついてくる雲雀さんを気にせず帰宅した。

無視だ無視。でもさ、このまま雲雀さんが私に付きまとってきて群れを嫌う雲雀さんと一緒だから花子に近づくのやめようぜとか言われて友達が減って行ったらどうしよう。1人でご飯を食べてお風呂に入ってソファーに座ってテレビを見ていたらふと時計が視界に入り時刻を見ると1時を過ぎていた。やばい、考えごとしてたから夜更かししちゃったよ!時間を見たら急に眠くなってきたのでベットのある自室に行こうとしたらインターホンが鳴った。誰だよこんな夜中に!ご近所迷惑でしょ。渋々ながらテレビモニターで誰が来たのか確認してみると肩の部分しか見えなくてどう見ても学ラン羽織ってるし風紀委員の紋章つけてるから雲雀さんじゃん。何やってんのこんな時間まで人ん家の前に居て!しまいには痺れを切らしてインターホン押して中に入れろってか!誰が開けるかコノヤロー!女子中学生だよ私!ピチピチの女の子なんだから危ないでしょ!まあ、眠いのもあったんだけどね。鳴り響くインターホンを無視して寝室に行きぐっすり寝た。雲雀さんほんとにしつこかったなあ。10回くらいインターホン鳴らしてたよ。これ、明日のネタだよ。

朝、外が騒がしいと思って起きると刑事さんやご近所さんが隣の家の前に集まっていた。近くに居たおばさんに話しを聞くとどうやら隣の家のご主人が殺されたらしい。それも殺害時刻は1時半頃だそうだ。雲雀さんが丁度よく私を迎えに来たので夜中の話しをすると眉間にしわを寄せられた。

「昨日、君を此処まで送って直ぐに帰ったよ。途中で変な男が襲ってきて上着を盗られたけど僕は夜中に君の家になんか行ってない」

「それじゃあ」

雲雀さんに訳を話し終える前に隣の家だった私も事情聴取をされ夜中会ったことを伝えると警察の人は「何故、この少年だと分かったんだい?」と聞いてきた。私ははっきり風紀委員の紋章がついた学ランをテレビモニターで見たんです。と言ったら1人の警察官に「開けなくて正解でしたよ」と青ざめた顔で言われた。え、まったく正解とか言われても嬉しくないです。

「君の家の前に揉めた形跡のある学ランが落ちていたんだ」

その出来事があってから私は雲雀さんの言う事をちゃんと聞いています。一週間後、犯人をどうやら雲雀さんが捕まえたそうです。私はあれから怖くて留守番をしていません。お母さんもその事件を聞いて仕事から毎日帰ってきてくれるようになりました。


(雲雀さんはこうなるってわかってたんですか?)
(僕の忠告を聞かない君は死んでも別に構わなかったんだけどね)
(今の話聞かなかったことにします)
(いいじゃないか。犯人捕まえてあげたんだし)


※これはあれです。意味が分かると怖い話的にしました。
上着を盗んだ犯人は花子の家に行ってインターホンを鳴らして出たら殺そうとしてたんですけど隣の家の人が出てきちゃって姿見られて殺された。





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