珍しく花子がお洒落していてちょっと惚れ直したりした。だっていつも黒スーツではきはきしたキャリアウーマンがクリーム色で花柄のワンピースに茶色のブーツをはいてるんだよ?黒から白になった感じじゃん。髪の毛のくるくる巻いて化粧もしてて顔立ちはもとからいい方だし眼も大きい方な花子だ。着飾ればこんなお人形さんみたいになれるのかと正直びっくりしてる。流石俺の恋人!ちょっと、自慢してこようかな。

「ねえ、ツナ!星が見たい」

「今日は天気いいし夜になればいくらでも見られるじゃん」

「そうじゃなくてプラネタリウムにいきたいの」

「へー。いってらっしゃい」

「おい、こら!1人で行けってか!」

「京子ちゃん達と行けば?男はだめだからな」

「なんだそれ!めんどくさっ!」

そうか、それが狙いで洒落てきたのか。確かに出かけたいけどなんでよりにもよってプラネタリウムなんだよ!星なんかまったくしらねーよ。

「いいじゃんよー!折角の休みなんだから出掛けようよー」

「まあ確かにね」

「でしょ!さあさあ車だして」

「よし!じゃあどこいく?」

「プラネタリウム」

「いい曲だよね!カラオケなんて久しぶりだなあ」

「おいっ。プラネタリウムだってんだろ。歌の方じゃねーよ」

歌でよくわかったな。これ悲恋の曲だぞ。知ってるって事はまさか…俺達は離れたりなんかしないからな!て、誤魔化してもだめですよねー。そんな冷たい目で見るなよーっ。花子は夜空に浮かぶあのキラキラとしているものの殆どが宇宙の塵だってことを知らないんだね。ようするに宇宙のゴミを見てるんだよ?ほんとの星なんて少ないんだからそれを捜して「あ、あれオリオン座だ」とか言うのがいいんじゃん。ロマンチックじゃん。映像より本物見た方がいいって。俺は見ないけどね。

「もしかしてツナ星の事分からないから行きたくないの?」

「は?そんなわけないじゃん(あるよありまくる)」

「じゃあ、北極星ってどんなんでなんだか知ってる?」

「わ、わかるに決まってんだろ。ボンゴレのボスが星もわからなくてどうすんだよ(だめじゃん!俺もう引退しなきゃじゃん!)」

「ふーん。じゃあ、言ってみてよ」

「スパナを逆にしたみたいなやつで北極星は地球から見たらほとんど動かないようにみえんの」

だよな。確かそうだったよな!中3の俺間違ってたら殺しに行くよ?まぢで!なっとくのいかない顔をして両腕を組み「あたってる」と正解を告げる花子。よーし、これでプラネタリウムに行く事はないだろう。うん。

「しょうがない美術館に行こう」

「・・・あのさあ」

どんだけ勉強したいの?もっと水族館とか動物園とかあるじゃん。なんでよりにもよって静かな場所でイチャつけない所選ぶんですか奥さん。
絵とか星よりしらねーよ。こいつ絶対張り合ってきてるな!


(それがダメなら花園)
(うん。ぜひともそちらがいいです)
(じゃあ、やだ)
(俺にいいとこ見せさせてよ!)





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -