今日の俺は一味違うよ。なんてったって待ちに待った席替えの日なんだから。めずらしく寝癖をとろうとがんばりました。
結果は俺の寝癖は俺の根性くらい硬いらしい。今、やわらかいだろとか思った奴に俺がこの日の為にめったに使わない頭脳を使うところを見せてやる。
勇気がないとか言われるけどガンゴなんだよ以外に俺わ!めんどくさいやつなんだよ!
沢田綱吉=ダメダメなんてレッテル剥がしてやる!今日の席替えに命懸けてんだよ俺!リボーンに花子の隣の席になれなかったら1ヶ月山籠りなって殺人宣言されたんだからな。もしも俺が隣になれなくて花子の隣になったラッキー野郎は俺を殺したも同然だ。末代先まで呪ってやる。

「んじゃ、席替えやるぞー。窓側からくじを引けー」

もとはと言えばこの脂肪でできた生命体(先生)がめんどくさいだのあと1週間待てとかいいながら1ヶ月も待たせたのが悪いんだ。もっと早く席替えをしててくれれば残り少ない中学ライフを花子の隣で過ごせたってーのにちくしょー!今の俺の席は真ん中。くじを引くには結構いいばしょだ。最初にレディーファーストってことで女子からくじをひいてるしあと俺は花子の隣の席の番号を引き当てるだけ!

そしてとうとう俺の番が来た。花子は窓側の後ろから2番目とゆういいポジションだが俺にとっては最悪だ。右隣しか空いてねええ!クラスの人数分の1ってこれほんとに隣になったら俺すごいね!あの生命体にワイロでも脅しでもやっときゃよかった!マフィア修行で強くなったの使えたじゃああん!はあはあはあ。落ち着くんだ。落ち着け。取り合えず呼吸を整えるんだ。教卓の前まで歩き運命の紙が入った白い箱に手を突っ込む。どれだ、どれが花子の隣になれる紙なんだ?こんな時こそ超直感だろ。お前はこの日のためにあるんだよな!プリーモ俺に力を分けてくれええ!そう言えば奥からくじを引いたであろう人達はみんな前の方の席だったよな。あの脂肪の塊もしかすると数字の書いた紙を順番ずつ切って入れるだけでシャッフルしなかったんじゃないか?まずあの太い肉の腕がこの細くて丸い穴に入るわけないもんな。ざわざわとショックを受けるものや喜ぶやつとか「ダメツナおそくね?」「手ぬけなくなったりして」と順番を待つものの声は気にせず(後半に喋ったやつしばく)俺はくじを引いた。


「よろしくねツナ」

「あ、うん。よろしく」


いや。俺は凄かった。ありがとうプリーモそして俺の頭。少しは脳のないあの肉の塊を人間として見てやろう。先生がめんどくさがりでほんとによかったよ!これで俺は次の席替えまで生きていける。どうだリボーン!お前が思うより俺はできた男なんだ!はっはっは!


………………………

その様子を屋上から双眼鏡で見ていたリボーンはため息をついた。

「そこまでするんだったら普通に話しかければいいんじゃねえか?」

やっぱダメツナだな。花子もあんなの何処がいいんだ?嬉しそうに2人して笑いやがって若いっていいな。


(ツナって席替え楽しそうだね)
(え、あ、ほら!いい席だったから)
(そうなんだ!私もこの席いいの)
(じゃ、じゃあこのままがいいね〜…なんてね!!)






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