君と一緒に居てドキドキしたりしたことはないんだ。だけど僕は君を抱いて必要とされて満足している。他の男の所に行こうとしたら君をいかないように引きとめてそれでも僕の一番には絶対にしない。君だってもう気づいてるんだろ?

「ほら、泣きやみなよ」

「だって止らないんだもん」

泣きじゃくる花子を抱きしめて顔を近づけて深い口付を交わす。それを君も受け入れてもっと涙を流すんだ。いいよ悲しいなら僕を頼っても。僕の彼女にバレない程度に慰めてあげるから。だから君は泣いてるの?ほんと馬鹿な子だよね。

「綺麗な顔がだいなしになる」

「雲雀は綺麗なあたしじゃなきゃだめ?」

「そんなことないよ」

「雲雀…愛してる」

「ほんとに君は可愛いね」

無邪気に笑ってるけど僕が君の「愛してる」の返事を返さないと一瞬だけ凄く哀しい顔をする。哀しいとわかっていながら僕を選ぶなんてほんと馬鹿で可愛いよ。愛じゃないけど君に優しくする僕はズルい?彼女がこの事を知ったら花子を殺そうとするかな?それとも僕に泣いて「捨てないで」と縋ってくるのかと想像したけど萎えてやめた。不思議だよね花子の泣き顔は平気で見れるのに自分の恋人の泣き顔はまともに見れないんだから。花子は普通に抱きしめられるのに本命は触る事さえ鼓動が高鳴ってできない。これが愛の違いってやつなんじゃないかな?君も気づいてるのに僕よりズルいかもね。

「帰っちゃうの雲雀…」

「仕事が入ったんだ」

「仕事忙しいの?」

「まあね」

「…そう…」

いつもの花子と少し違う気がした。なんだいその見透かした目は。勘違いしないでくれるかい?君が僕に愛されるなんて希望もたない方がいい。これは君の為だよ。


「またね」


聞こえない振りをして外に出たけど耳にはまだ花子の声が響く。どんなに冷たく返しても君は僕に笑いかけて僕を愛してくれるんだろうね。ああ、楽なのかもしれない。僕は愛すよりも愛される方が楽なんだ。我儘にも程があるけどもう遅い。


(2番目でいいの。雲雀が傍に居てくれるなら)
(遊びじゃない、けど本命でもない)
(雲雀の中に私は少しでも居る?)
(君が僕から愛される事はない)


※説明ですね
浮気話ってことで本命×雲雀の話って結構あると思ったので私は浮気相手×雲雀の雲雀が最低な感じになってもらいました。私は甘やかせませんよ。とことん厳しくいきますよ。ちなみに彼女=雲雀の恋人です。
この話の続きは結局雲雀は彼女に浮気がばれてます。だけど彼女さんは言わないだけなんです。それに気づいた浮気相手の女の子が自分から姿を消します。そしてまたそれを知った彼女さんも罪悪感を感じ雲雀の前から姿を消して雲雀はどっちともうまくいかず幸せになった2人と再会するとゆう残念なお話だったのです。





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