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バスケ部の、しかも瀬川と一緒に帰るなんて言ったら夏哉を始めとするバレー部のやつらにどやされそうで夏哉には適当な理由をつけて先に帰って貰った。

「なんか、悪いな待たせちゃって。うちバスケ部のこと毛嫌いしてるやつらが多くて」

壁にもたれてスマホをいじりながら待っていた瀬川にそう声を掛けた。
どうでもいいけどめちゃめちゃ絵になるな。制服を少し着崩して長い足を組んでいた瀬川は雑誌の表紙を切り抜いたみたいだった。
俺の呼びかけにスマホをポケットに突っ込んだ瀬川は顔を上げて立ち上がった。
瀬川の身長は180cmをゆうに超えているので169cm(170にいっていないのが悔しい)の俺は必然と見上げる形になる。

「いや、大丈夫ッス」
「そっか、じゃ行こう」

バスケ部員には話せない悩みでもあるのだろうか…全然知らない人の方が話しやすいことだってあると思うしなと瀬川の悩み相談に先輩らしくバッチリ応えてやらねばと意気込んだ俺に予想だにしていない質問が飛び込む。

「先輩、彼女とかいるんすか」
「えぇ?いないよ。というかなんだその質問。嫌味か〜?」
「じゃ 立候補」
「はは  …ん? え?!」
「先輩のこと好きになっちゃった。付き合お」

俺は今何を誰と話しているのか。
宇宙人?つきあお…ツキアオ…tsukiao ???

「聞こえなかった?先輩好き。付き合って」

立ち止まって俺の肩に両腕を乗せて言ってきた。

「え、や…その ほ、本気か…?話すのだって今日が初めてだし俺お前のことそんなよく知らないし…それにお前こんな平凡顔のまして男なんか。お前なら選り取り見取りだろうが」

声が震えた。

確かに瀬川は男の俺から見てもドキッとしてしまうような美貌の持ち主だ。
だけどまず男同士だしちょっと……と思いつつも何故か瀬川相手だと嫌悪感とかは一切なくてむしろ頬がどんどん熱くなってきたというか。腫れがまだ引いていないんだな! 
女の子の気持ちがちょっと分かってしまってこんなにドギマギしている自分に自分でもびっくりした。

「好きになるのに時間とか関係なくね? 先輩自己評価低すぎ。さっきの笑った顔、最高にキた」

何を言っているんだコイツは。

「俺はお前の言ってることがわからないよ」
「で?答えは?良いでしょ?」
「…敬語とれてるぞ」

瀬川はにやにやと笑いながら俺の肩に置いていた腕を首に回して抱き寄せた。

「彼氏なんだから。いらないでしょ」
「か、彼氏じゃなーい!」


この頬のほてりは夏の暑さかはたまた殴られたところが疼いたからか、それとも―――…

「は〜早くブチ込みたい…」
「なにを?!」


End
気が付くと年下攻めを書いてしまいます。




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